昨日は、2~3回に分けて書くべきことを一度に書こうとして無理してしまったような気がする。
で、今日はちょっと補足。
フルマラソンを走る際は、2~3日前から炭水化物主体の食事を心がける。炭水化物を多く摂取することによって、体内にグリコーゲンを多く蓄積するのである。
もっと本格的に1週間前からやる人もいる。
1週間前からごはんを食べないようにして炭水化物の摂取を少なくし、水曜日頃に強めの練習をする。それによって、体内に蓄積していたグリコーゲンを一旦枯渇させる。そして、その日の夜から、今度は炭水化物を大量摂取すると、より多くのグリコーゲンが蓄えられるというものである。
体内のグリコーゲンを一旦枯渇させるというのがポイントだが、初めての人がいきなりレース前にこれをやると失敗して逆効果になるおそれもあるから、私はやらなかった。
グリコーゲンが少なくなっている状態で強い練習をすることによって、故障してしまう恐れもあるようだ。
これも35キロの壁を越えるために行うことである。
フルマラソンを走るには、食事にもいろいろ気を使うのである。
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フルマラソンの難しさ
フルマラソンには35キロの壁と言われるものがある。
30kmあたりまで調子よく走っていても、35キロ以降急激にペースダウンしてしまうというのはよくあることである。
足が重くなって、思うように走れなくなる。そうなるともうペースは落ちるだけで、戻ることはない。
30kmまでのレースなら、前半オーバーペース気味に走っても、後半ちょっとペースダウンする程度で済むが、フルマラソンの場合は極端にペースが落ちてしまう。
しかし、記録が出るようなときは、35km以降もペースが落ちることなく、最後まで走りきってしまう。
同じような練習をしていて、レースでも同じようなペースで走っていっても、その時によって35キロの壁に苦しむこともあれば、壁などまったく感じないままゴールしてしまうこともある。
この差は一体何だろう?
走るためのエネルギーとしては炭水化物と脂肪が使われる。この両方を効率的に使えばいいのだろうが、速く走ると脂肪を燃やすことはなく炭水化物のみをつかってしまうらしい。脂肪を燃やすにはゆっくり走った方がいいらしい。
しかし、レースで自己記録の更新を目指すなら、あまりゆっくり走っていくわけにもいかない。ゴールまで走りきれるかどうかのギリギリのペースを設定して走ることになる。
だから、記録が出るときは最後までペースを落とさず走りきるが、ダメなときは終盤ペースダウンしてしまう。
記録が出るようなときは、最後まで余裕があるから、炭水化物と脂肪の両方をエネルギーとして効率的に使っていたのではないか?
そして、終盤急激にペースダウンしたときは、脂肪を燃やすことができず、ガス欠になってしまったのではないか?
30km以下のレースの場合は、脂肪を燃やさずとも炭水化物だけでゴールできるから極端なペースダウンはない。
実際はこんなに簡単なものではないのかもしれないが、私の実感としては、この説明がしっくり合っているような気がする。
それでは、どのようなペースで走るのがよいのか?
単純に計算して、1kmあたり4分15秒のペース(5kmで21分15秒)で走ると、フルマラソンを2時間59分20秒でゴールできることになる。
終盤ペースダウンすることを想定して、前半少し速いペースで走って貯金していった方がいいという人もいる。
でも、私の走り方はイーブンペースであり、全盛期には自然と5kmあたり21分10秒台のタイムで走っていったものである。中間点の通過タイムはたいがい1時間29分台だった。
調子のいいときは、後半自然とペースが上がって2時間56分台でゴールした。
悪いときは、35km以降急激にペースダウンして、3時間10分以上かかってしまったこともある。
大半のランナーは後半ペースダウンする。
イーブンペースで走り切る人や後半ペースが上がる人など少ないだろう。
後半ペースダウンするから前半に貯金を作っておこうと思うかもしれないが、私の実感では、前半の貯金などほとんど意味がない。
終盤にペースダウンしたら、前半の貯金などあっという間になくなってしまうからである。
前半貯金を作ろうと思うよりも、ギリギリサブスリーのペースに抑えて、少しでも後半に力を温存しておくほうがいい結果につながるというのが私の考えである。
もちろん、これが絶対的に正しいと言うつもりはないし、個人差もあるだろう。
しかし、フルマラソンは終盤の走りによって記録が大きく左右されるものであり、たいていのランナーは終盤ペースダウンしているのだから、できるだけ後半に力を残しておく走り方が有効に思えてならない。
過去の栄光
私の出身高校には「過去の栄光」という言葉があった。
進学校だったため、中学の成績がよかった人が集まってくるのだが、中学の成績がよくても、高校に入れば、ただの人である。(というか、半数は平均以下となるのだが。)
それで、中学時代に成績がよかったことを「過去の栄光」と半分冗談を込めて言っていたのである。
さて、ここで中学時代の話をするつもりはない。
私にとって「過去の栄光」と呼べることと言ったら、これしかない。
すなわち、「サブスリー」である。
サブスリーとは、フルマラソンを3時間以内で走ることを言う。
市民ランナーの目標とするところであるが、そう簡単に達成できないからこそ「サブスリー」という言葉には特別なものがある。
「サブスリー」は市民マラソンにとっては勲章のようなものであり、いわゆる一つのステータスでもある。
フルマラソンの他に、ハーフマラソンとか10kmとか30km、はたまた100kmマラソンなどというのもある。ランナーによっても5kmとか10kmといった比較的短い距離を得意とする人もいれば、私のようにスピードはないが、20km以上の距離をじっくり走るのがいいという人もいる。さらに、もっと長いウルトラマラソンが好きな人もいるし、富士登山競走とか長谷川恒男CUPなどといったレースが好きな人もいる。
それぞれのレースで、大きな目標となるようなタイムはあるが、フルマラソンの「サブスリー」に匹敵するようなものは他にない。
青梅マラソンで2時間を切れば「すごい」ことだと思う。
青梅コースは30kmとはいえアップダウンが多いので、平坦なコースの30kmとはわけがちがう。私は平坦なコースでは2時間以内の記録を持っているが、青梅では2時間を切ったことはない。でも、青梅マラソンで2時間切ったというよりも、フルマラソンで3時間を切ったというほうがインパクトがある。
やはり、サブスリーとは特別なモノなのだ。
スポーツによっては「まぐれ」というのもあり得るが、マラソンに関してはまぐれでいい記録は出ない。練習に見合ったタイムでしか走れないのだ。だから、マラソンでいいタイムで走れたら、それが実力で、はっきりと自信を持ってよいことになる。
私は3時間以内でフルマラソンを走ったことが7回ある。
これは実に大したことなのだ。本当に自分で自分をほめていいことである。(実は、高校の体育の授業で3000m走ったとき、いつもクラスで後から数えた方が早かった。)
でも、それももう過去の栄光である。
2003年を最後にサブスリーから遠ざかっている。
最近は走ることよりも山のほうがメインになってしまったし、レースにはさほど興味もなくなってしまった。
ちょっと練習した程度ではサブスリーは達成できないから、今後再びサブスリーを達成する可能性は極めて低い。
だから、やっぱり、「過去の栄光」なのである。
第10回東京・荒川市民マラソン
第10回東京・荒川市民マラソンに参加した。
昨年は、まともに走れないほどすごい風に悩まされたが、今年もまた強風に見舞われた。
昨年ほどひどい風ではなかったが、それでも後半、向かい風になると、はっきりとスピードを殺された。
終盤、多少収まってきたが、その代わりに終盤は太股に疲れがたまってしまい、失速してしまった。
最後は気持ちが悪くなりそうだったので、ゴール間際でも無理にペースを上げるのはやめにした。
ゴール後は、空腹にもかかわらず食欲なく、そのまま帰宅。
家に帰ると、夕食の時間まで寝ていた。
一寝入りして、(もちろん、疲れは残っているが)ようやく体調も回復した。
今朝は5時に起きて、8時頃には会場入り。9時スタートだったが、あわただしくて、ウォーミングアップをする時間もなかった。もっとも、これは毎度のことなのだが、仲間と一緒に参加するならともかく、単独で参加するのでは、あわただしいだけで、なんかおもしろみもないな?(もちろん、それでもタイムがいいときは気にならないのだけど・・・)
フルマラソンは、もういい・・・かな?
終盤の争い
レース終盤で知り合いに会ったりすると、熾烈な争いになる。
知らない人に抜かれてもたいして気にならないが、相手が知っている人間だととたんに競争意識が働くことになる。
仲間だからといって簡単に勝ちを譲るなんてことは断じてない!
今回の青梅マラソンでは、中盤で5人ぐらい女子選手に追い抜かれた。その中には、いい走りをしているな?と思う人もいた。
ところが、20km過ぎにはあっさりと抜き返してしまった。
折り返してからの下りでけっこうがんばっていたようだが、ちょっとがんばりすぎたのだろうか?
もう二度と会うことはないと思って走っていったのだが、あと1kmのところで、私のすぐ後に迫っていることがわかった。
女子選手には「○○番、がんばれ!」というふうに沿道から声援があがるので、振り返るまでもなく、後半で抜き返した女性が追い上げてきたのがわかったのである。
べつに知り合いでも何でもないが、一度抜き返したのにもう一度抜き返されたりしてはいけないと思って、ペースを上げることにした。
相手方にとってはいやらしい走り方かもしれないが、追い立てられるようにして走って、そのまま逃げ切ったのだった。
ついでに書くと、中盤5人ぐらいの女性に抜かれたが、その後5?6人の女性を追い抜いたので、抜かれっぱなしということはなかった。