「ぼんくら」

ぼんくら(上) (講談社文庫)なにげに読んでみたが、人物造形がよくておもしろい。 ぼんくら同心、井筒平四郎は面倒くさいことが嫌いで、けっこういい加減なところがある。 そもそも家督を継ごうなどとは思っておらず、同心のお役目などまっぴら御免だった。町人たちに混じり、手習いややっとうを教えたりしながら気楽に世渡りしようと目論んでいたのだが、三人の兄が病弱だったり早世したり他家の養子に望まれたりして、意に反して家督を継ぐことになってしまったのだった。 また、子供好きではないが、そのくせ、妙に子供に好かれる。細君に言わせると、自身が子供なので、子供らは仲間を見つけて寄ってくるのだという。 平四郎夫婦に子供がいないので、いずれは養子をもらおうということになるのだが、その候補となって、連れて歩くことになるのが甥の弓之助である。何でも計ってしまうこの弓之助という子供がけっこう鋭くて、平四郎も弓之助からヒントをもらう。かと思うと、風鈴を買ってやれば子供らしく喜んだりして、平四郎は子供を持つというのがこんなに面白いことならば、もっと早くにやっておけば良かった思うのだった。 平四郎の中間である小平次は「うへえ」というのが口癖である。だが、小平次が「うへえ」と言う前に平四郎が「うへえ」と合いの手を入れたら、言うことがなくなった小平次はただ口を開いていたりして、おかしい。 「おでこ」と呼ばれる少年もおもしろい。茂七親分のところにいる少年で物覚えが良く、後々のために残しておいた方がよさそうな話の切れっぱしや人の名前、出来事のあれこれを覚えており、愛嬌のある調子をつけて話すのだが、話の途中で質問などするといけない。聞いたとおりに、そっくりそのまま順番にそらんじているだけなので、話の途中で遮ると、頭っから巻き戻してしゃべり直さないと駄目なのだ。 ときどき登場しては、話を頭の中に書き込んでいくのだが、黒目を上に寄せて記憶する姿がおかしい。 話をそのまま記憶していくのはたいへんだから、長くなると休ませなければならず、休ませると、黒目がまぶたの内側から降りてくるのだ。 時代物のミステリーということになるが、ストーリーそのものよりも生き生きとした登場人物の姿を追いかけるのが楽しかった。 さらさらと読み進み、あっという間に読み終わってしまったという感じがする。

Popular Posts

WordPressはプラグインを利用することによって、様々な機能を追加することが可能である。 すでにいろいろなプラグインを利用しているが、先日、「Popular Posts」というプラグインを使い始めた。 これは、ブログの人気記事を表示するプラグインである。 いったい、どの記事が多く読まれているのだろう? と思ったら、意外な結果を見ることになった。 どうでもいいような記事が上位に表示されていたのである。 (サイドバーのウィジェットに表示されています。) よく読まれている記事というよりも、Googleの検索でよく引っかかる記事といったほうがよさそうである。 はたして、現状でこのプラグインを使う意味があるのだろうか? ちょっと考えてしまう。

相互リンクの申し込み

ときどき「相互リンクしませんか」といったメールが届くことがある。 しかし、最近は、首をひねることも多い。 丹沢とも登山ともまったく関係のないサイトから相互リンクの申し込みが来ることもあるのだ。 私のサイトを見ていて「良い」と思って、リンクしてくれるのならありがたいことだが、そうではないのだ。 単に他のサイトからリンクしてもらうために、相互リンクの申し込みをしているのだ。 関係のないサイトにリンクしてもらっても、リンクをクリックして訪れてくれる人などいないだろう。でも、それでもかまわないのだ。 リンクさえはってもらえば、クリックしてくれなくてもいい。 SEO(サーチエンジン最適化)が目的だろう。 他の多くのサイトからリンクされることにより、Googleに重要なサイトであると認識させ、Googleの検索順位を上げて、アクセスを増やそうというのであろう。 そのためにYahoo!のカテゴリーに登録されているサイトに軒並み相互リンクを申し込んでいる・・・なんだか見え見えの申し込みのメールを見ると、どうしたものかと思ってしまう。

Adobeのアップグレードポリシー変更

先日、Adobeのアップグレードポリシー変更のメールが届いた。 2007年だったか、アップグレードポリシーが変更になったとき、過去主要3バージョンまでをアップグレード対象としたのだが、今度はアップグレード対象を過去主要1バージョンまでとしたのである。 今使っているソフトをアップグレードして使用し続けるなら、毎回アップグレードしなければならなくなった。次回のアップグレードは見送って、その次の機会にアップグレードするといったことはできなくなった。その場合は通常の製品版を買わなければならなくなるのだ。 Adobe Creative Cloudというサブスクリプション契約をすれば、アップグレード費用を支払うことなく常に最新版の全CS製品を利用できるというものの、年間契約で月額5,000円(税別)っていうことは年間6万円(税別)かかるわけで、一般の個人ユーザーには高すぎる。 とんでもない暴挙・・・と言うしかない。 「Photoshop CS5」をアップグレードせずに、「Photoshop Lightroom」か「Photoshop Elements」を利用することを考えた方がいいかもしれない。

Wish You Were Here – Experience Edition

Wish You Were Here「Wish You Were Here」は2枚組のExperience Editionを購入した。このCDはなんといっても2枚目の未発表音源が注目である。

1974年11月~12月、ピンク・フロイドはイギリス国内でツアーを行った。コンサートの第1部は当時未発表の新曲3曲(「Shine On You Crazy Diamond」「Raving and Drooling」「You've Got to Be Crazy」)を演奏し、第2部では「Tha Dark Side of the Moon」の全曲を演奏、そして、アンコールで「Echoes」を演奏した。
「The Dark Side of the Moon」(「狂気」)のExperience Editionには、1974年のWembleyでのライブの第2部が収録されたが、「Wish You Were Here」(「炎」)のExperience Editionには第1部が収録された。
当時のピンク・フロイドは未発表の曲をライブで演奏しながら完成させていくというスタイルを取っていたので、「Shine On You Crazy Diamon」もアルバム収録の完成版とはかなり違う。アルバムでは第1部と第2部に分けられたが、1974年のライブでは2部には分けず、20分にわたって一気に演奏している。「Raving and Drooling」は1977年発表の「Animals」で「Sheep」として収録され、「You Got to Be Crazy」は同じく「Animals」で「Dogs」として収録された。
ちなみに、1973年発表の「The Dark Side of the Moon」もライブでは1年以上前から演奏されており、当然、初期のライブは完成版とはかなり異なっていた。

1974年のWembleyでのライブは第2部がBBCで放送されたことから昔から多くのブートレグが存在していたが、今回、第1部が正式にリリースされて、いい音で楽しむことができるようになったのはありがたいことである。

スタジオ録音の未発表音源も3曲収録されたが、そのうちの「Wine Glasses」は既存の楽器を使わないでアルバムを作るという'Household Objects' projectの曲で「Shine On You Crazy Diamond」の始めの部分のようである。