日本に21ある3000m峰のうち19を登った時点で、残った2峰はいずれも容易に登れる山だったが、21すべてを登るのは当分先のことになると思われた。このうち立山は剱岳を登る際にいっしょに登るつもりだったし、実際、昨年の秋に登ったわけだが、残る一つはまったく予定がなかった。
乗鞍岳は、標高2700mまでバスで登れるので、最も容易に登れる3000m峰である。
一般に日帰りの山というのが引っかかっていた。雪のある時期ならともかく、わざわざ北アルプスまで出かけていって日帰りでは物足りないと思って、なかなか計画が立たなかったのだった。
今回の連休は東北の山を予定していた。しかし、どうも天気予報がいまいちで断念することになり、代替案として乗鞍岳が浮上したのだった。日帰り可能とはいえ、朝一で出かけていって畳平にバスが到着するのは12時50分。この時間ではどうせ雲も広がっていて、展望も期待できないだろう。そこで山小屋に泊まって御来光を見ようということにしたのだった。
新島々まで電車で行って、バスに乗り換える。
新島々バスターミナルの窓口で乗鞍山頂までの切符を買おうと思ったら、上高地・乗鞍2デーフリーパスポートが安いということで、松本から新島々までの切符は改札で渡してしまっていたが、その分の運賃は差し引いてくれた。
バスは観光センター前で乗り換えて乗鞍山頂(畳平)へ向かう。
大雪渓では夏スキーをしている人たちがいた。
標高2702mの畳平は観光客が多かった。
畳平から肩の小屋までは自動車が通れる広い道である。それでも道の脇にはコイワカガミやチングルマなどが咲いているので、花を見ながら歩いていった
畳平(13:03)→乗鞍岳(剣ヶ峰)(14:07-14:18)→肩の小屋(14:47)
くもっていて遠くを眺めることはできなかったが、近くの山や池は眺められた。
肩の小屋からようやく普通の登山道となる。
登山者の数は多い。小さな子ども連れの登山者もけっこういた。
そして、剣ヶ峰の山頂に到着。山頂も大賑わいだったが、ツアーの人たちがいたからだろうか。
肩の小屋まで戻って、小屋に入る。
肩の小屋は大部屋ではなく、基本的に個室のようで、お風呂もあるから、普通の山小屋のイメージとは違う。尾瀬の山小屋と同じような感じである。ただし、一人一部屋ではなく、相部屋だった。
ちょっと落ち着いたところで、カメラを持って外に出た。
花を求めて畳平の方へ歩いて行く。
畳平バスターミナルのすぐ脇のお花畑には木道が設置されていて、ぐるっと一回りできるようになっている。
ハクサンイチゲやコイワカガミが多かったが、しばらくいくと、クロユリの蕾が多数あった。咲き始めのようで、チラホラ咲いている花もあった。
お花畑を一周すると、肩の小屋へと戻っていった。
肩の小屋の裏はすぐのところが雪渓である。小屋に入る前に、雪渓のほうにもよっていった。