「ランニング登山」(下嶋溪・山と溪谷社・1986年)
山好きなランナーであれば、この本をご存じの方も多いだろう。
1986年に刊行された本であり、著者も故人となり、現在は古書を探すしかない本だが、走る人にとってはなかなかおもしろい本である。
この本には、各地の山を走った記録なども載っており、八ヶ岳全山夜行日帰り縦走とか奥秩父全山夜行日帰り縦走などという恐るべき記録も載っている。
丹沢全山日帰り縦走というのもある。大山バス停~大山~塔ノ岳~蛭ヶ岳~檜洞丸~大室山~菰釣山~山伏峠~平野というコースを12時間半で走破している。
まったく驚異的な記録である。
これに比べたら、西丹沢から大倉への日帰り縦走など、全然大したことない。
一昨年の5月、西丹沢からヤビツ峠まで行って、大山に登ろうかと思ったことがあった。
大山に登る余力はあったが、やり過ぎかなと思って、蓑毛に下山してしまったのだった。
あとで、やっぱり大山に登ればよかったと思った。
同じコースでも、余裕を持って速いペースで歩けるときもあれば、ゆっくりペースでもきついときもある。
そして、最近は、どちらかというと、後者の場合の方が多い。
西丹沢から大山までの日帰り縦走など、やろうと思っても、そうそうできるものではない。
やっぱり、あのときやっておけばよかった!