「ともに登らんあの嶺に」

丹沢で天狗さんといったら有名である。 天狗さんを知らない人はもぐりと言いたいところだが、最近は知らない人が多いのかもしれない。ハンス・シュトルテさんというドイツ人で、「丹沢夜話」のシリーズで有名だが、すでに「丹沢夜話」と「続丹沢夜話」は売り切れになっているし、「続々丹沢夜話」にしても書店で目にする機会も滅多にないだろうから。 ところで、先日、「ともに登らんあの嶺に」という本を頂いた。「天狗さんと栄光学園山岳部」という副題が付いたDVD付きの本である。 天狗さんの帰天から5年となる今年の8月に栄光学園山岳部OB会が発行した文集である。 非売品であり、この本の存在すら知らなかった私がこの本を手にしているのも不思議なものだが、実は、栄光学園山岳部OBの方がこの本を贈ってくれたのである。 内容は栄光学園山岳部創設から廃部までの歩みと教員OBや山岳部OBなどの寄稿文からなる。300ページ近いボリュームがあるのは、それだけ山岳部OBからの投稿が寄せられたということであり、いかに天狗さんが慕われていたかがわかるようだ。 DVDには、栄光ヒュッテでの天狗さんの映像やNHK放送による天狗さんの談話の音声情報も収録されており、貴重な資料である。 何の面識もない私に贈ってくださった栄光山岳部OB氏には深く感謝しています。 「ともに登らんあの嶺に」

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