降雪の翌日

昨日雪が降って、今日は晴れ。 となれば、行かない手はない。 山は晴れ渡っていて、霧氷がついている様子はない。ちょっと残念に思いながら、手っ取り早く大倉尾根を登る。 積雪は大したことなかったが、降雪の翌日ということで、雪を楽しむことができた。 山頂に登ると、なんとか富士山も眺められた。
塔ノ岳からの富士

塔ノ岳からの富士

続きを読む

「ソロモンの偽証」

ソロモンの偽証: 第I部 事件 上巻 (新潮文庫)ソロモンの偽証: 第I部 事件 下巻 (新潮文庫)不登校だった中学生がクリスマスイブの夜、校舎の屋上から落ちて死亡。遺書は見当たらなかったが、警察は自殺と判断。 ところが、年が明けてから、不良グループによる殺人だという告発書が校長らに届く。 告発書の内容は虚偽であると判断し、誰が書いたか探り当てるのだが・・・ 悪意のもとにこれがテレビ局の記者に渡り、テレビで報道されてしまう。 そして、また一人が交通事故で死亡し・・・ 決して責任逃れに走っていたわけでもなく、慎重に対応しようとしていたはずなのに、学校は大混乱。 いったい何が真実なのかわからず、ただただ翻弄される中学生たち。 そして、中学生たちは自らの手で真実にたどり着こうと、学校内裁判を行うことになる。 この学校内裁判がまたすごい。検事側、弁護側どちらも並の中学生じゃない。まったく、スリリングな展開をたどる。 そして、最終的にたどりついた真実に驚愕する。 文庫判で全6巻、トータル3000ページに及ぶ大作だが、読み始めるとページをめくる手が止まらなくなって、短期間で読み終えた。 第Ⅰ部ではこれでもかというほどの悪意の連鎖に収拾がつかなくなりそうで、暗澹たる気分になったものである。 すごいのは、やはり第Ⅲ部で、感情を揺さぶられ、しばしば涙が出そうになった。

予報ははずれ・・・

外に出た瞬間に今日は中止にしようかと思った。 天気いいと思ったのに、雲が広がっている。明日にすべきか・・・? 迷ったが、結局、行くことにした。 渋沢についても、まったくさえない天気。 フリーパスで行ったので、引き返して、明日出直すという手もあったのだが、とりあえず行ってみることにした。 山にも雲がかかっているところもあったから、霧氷がつくかもしれない・・・ それ以外に期待できそうなものもない。 大倉尾根を登る気にはならず、鍋割山へ登っていくことにした。久しぶりにペットボトルを片手にもって登る。さえない天気でも山荘は混んでいた。 鍋割山のあたりに雪はない。気温が低くて登山道はぬかるんでいなかった。 鍋割山稜にも多少ガスがかかっているものの、霧氷は付いていなかった。 大丸からはうっすらと雪がついて凍っていたので、滑らないように注意していった。 そして、金冷シから大倉尾根の登りに入ると、霧氷の付いた木があった。どうやら来た甲斐があったとわかった。
霧氷

霧氷

続きを読む

間違ったことが起こってしまった!?

平井さん死去の知らせはいまだにショックが尾を引いていて、悲しくてならない。 なんだかとんでもない間違ったことが起こってしまったという感じである。 小説版の「幻魔大戦」は、20巻で第一期完結の後、「ハルマゲドン」と改題して3巻まで書かれたところで中断していた。 もう一つのシリーズである「真幻魔大戦」も東丈の帰還を目前にしていたらしいのだが・・・ もう書かれることはなくなってしまった。 物語の途中で東丈が死んでしまった、そんなあり得ないことが起きてしまったような気がしてならない。 両シリーズの再開を待ちわびていたが、21世紀に入って執筆された「幻魔大戦deep」と「幻魔大戦deepトルテック」はまったく別の幻魔大戦だった。 この時点で、もうストレートな続編が書かれることはないのかな・・・と思いつつ、いつの日にかと、わずかな期待を抱いていたのだが・・・ やはり、ショックは大きくて、いまだに受け入れられない。 昨年の夏、小学館のコミックサイト「クラブサンデー」で「幻魔大戦Rebirth」(原作/平井和正・石ノ森章太郎、脚本/七月鏡一、漫画/早瀬マサト・石森プロ)がスタート。 また、12月には角川文庫版の「幻魔大戦」20巻が生頼範義イラストレーション収録で電子書籍化された。 角川書店とは「地球樹の女神」改竄事件以来、絶縁状態だったので、この電子書籍化は大きな驚きだったのだが、ここに来て何か状況に変化があったのだろうかと思っていた。 まさか、こんなことになろうとは・・・

平井和正さん死去

1月17日、作家の平井和正さんが亡くなった。 古くは漫画「8マン」の原作を手がけ、小説としては「ウルフガイ」シリーズや「幻魔大戦」シリーズが大ヒット。 80年代に「幻魔大戦」をきっかけに読み始め、手に入る限りすべての作品を読み、新作が出ればすぐさま読んだ。新作を読み終えると、旧作を読み返し、けっこう長期間に渡って他の作家の本はほとんど読まなくなったほど、繰り返し平井作品を読み続けてきた。 ここ数年、新作が発表されないのでどうしているのかと思っていたのだが、お亡くなりになったと知って残念でならない。 ご冥福をお祈りします。 改竄事件やら“言葉狩り”により出版社と喧嘩して、近年は自主出版の方向に向かったため、現在は一般書店に平井作品はほとんど見ることができない。電子書籍化された作品も多くあるが、電子書籍化されていない小説もまだまだ多く、寂しい状況である。ちなみに、電子書籍については早い時期から関わっており、インターネットが普及する前のパソコン通信の時代に新作を発表するということも行っていた。 今から考えれば不思議なことだが、平井和正さんのファンクラブには参加していなかった。学生時代だから参加していてもよかったはずなのに。参加していれば、もう少し身近に接する機会もあっただろうに、なぜ参加しなかったのだろう。 しかし、2003年に行われた、作家生活40周年記念の講演会に参加できたのはいい思い出である。