モニター用とプリント用

写真の印刷は、案外むずかしいものである。 下の写真は、3年前に撮ったシロヤシオで、この写真をきれいに印刷しようと思ったのだが・・・ 印刷結果を見て、がっかりした。 花が暗くて、全然きれいでない。 モニターで見るのとプリントしたのとでは全然違って見えた。 以前、フィルムスキャンしたヤマユリの写真を印刷したら、花の色がやはり白くなくて、何度もカラー補正をやり直したことがあった。そして、最終的にきれいに印刷できた写真は、モニターで見ると不自然なまでに花が白く見えた。カラーを補正する際、花の色だけ明るくなるようにトーンカーブをいじっていたので、かなりコントラストの強い画像になっていたのだった。 同じ写真でもモニターで見るのと印刷して見るのとではかなり違ってしまうことがあるようだ。 そんなときは、モニター用とプリント用の2通りに仕上げるのがよさそうである。 とうわけで、上のシロヤシオの写真を、思いきり明るく仕上げてみたのが次の写真である。 モニターを見ながら、これではちょっと明るすぎるのではないかと思ったが、プリントしてみたら、花の色が白くきれいに印刷でき、ちょうどよかったようである。

RAWのすすめ

デジタルカメラの画像の形式としてはJPEGが一般的だが、一眼レフならRAWで保存するのが良い。(コンパクトデジカメでも一部の機種では可能。) RAWはカメラが撮った生の(加工していない)データで、このままではパソコンで見ることができず、パソコンで現像処理しなければならない。 しかし、JPEGがRGB各8ビット(256階調で、256×256×256=1677万色)なのに対し、RAWの場合RGB各12ビット(4096階調)(機種によっては14ビットのものもある。)と情報量が多く、ホワイトバランスを変更したり、明るさを調整したりしても、画質の劣化が少ない。 白飛びして完全に失敗したと思うような場合でも、RAWの場合は階調が残っていて、多少の修正は可能だったりする。 RAWは情報量が多い分、データのサイズもJPEGよりかなり大きなものになるが、撮影後に何度でもカラー補正できるから、失敗が少ない。 したがって、大事な写真はRAWで撮影するほうが有利であり、安全確実である。 DVDにでもRAWを保存しておくのが理想だが、パソコンで現像後JPEGで保存したら、RAWは削除してしまうのもありだろう。

フィルムスキャンの難しさ

フィルムスキャナーを売って、フラットヘッドスキャナーを買ったのは、フィルムスキャナーで取り込んだ写真の色かぶりが激しく、カラー補正がたいへんだったのが一番の理由である。 スキャナーを買い替えた結果、今度のスキャナーでフィルムスキャンしてみると、まずまずの色合いで取り込むことができた。Photoshopではレベル補正を行うだけでOKというものも多い。写真によって青味がかってしまうものもあるが、以前のフィルムスキャナーほど激しい色かぶりではない。 しかし、今度のスキャナーでスキャンしてもあまりシャープな画像は得られないことがわかった。4800dpiでスキャンしても眠い画像になるだけだった。 フィルムスキャナーでスキャンした画像(4000dpi)の方がはるかにシャープである。ただし、こちらはかなり粒状感があった。 結局、新しいスキャナーでフィルムスキャンする際は、2400dpiでスキャンすることにした。これでも600万ピクセルを超えるので、サイズ的には十分だからである。もともとA3判でプリントしようなどというつもりはないのだ。 が、それでもスキャンした画像はシャープとは言い難い。 安いスキャナーに過度の期待は禁物ということか? もっとお金をかければ、高品質の画像を得られるのかもしれないが、今、行っているのは古い写真の整理に過ぎない。どうしても保存しておきたいと思う写真はそれほど多くはないし、今後、フィルムに撮影することはないだろうから、これ以上、フィルムスキャンにこだわってもしかたがない。 フィルムスキャンは解像を高くすればするほどスキャンに要する時間がかかるし、色合いにこだわったりすると、パソコンでカラー補正するのに非常に手間がかかる。 デジタルカメラの場合、RAWで保存しておいて、Photoshopでカラー補正を行っているが、明るさを調整したり、ホワイトバランスを変えたりする程度なので、たいした作業ではない。 早めにデジタルに移行しておいてよかった・・・というのが今の心境である。

発掘した写真2

最近、スキャナーで以前撮ったフィルムのスキャンを開始したが、なかなか期待したようにはいかないな? 1つには、カラー補正しないと、微妙に色合いが変わってしまうこと。 もう1つは、解像度を高くしてもピントが合っていないのか眠い画像になってしまうこと。 いろいろ試行錯誤しながら、スキャンしているところだが、発掘した写真を1枚。 2002年9月1日、富士山の須走口本七合目で撮ったもの。? 夜明け前

「ブレーヌ」

滝の写真を撮ろうと思ったら、三脚は必須である。 しかし、山へ持っていく荷物はできるだけ少なくしたい。 荷物にならないが、それなりの効果があってよいと思ったのが、下の写真の「ブレーヌ」である。 (写真左は取扱説明書、右下がブレーヌ本体で、いつも右上のポーチに入れてザックの中にしまってある。) 丸めてしまえば手の平に収まってしまうので、携帯に便利な一脚である。 ブレーヌ 案外、簡単な構造で、カメラ取り付けネジとベルトからなっている。 ブレーヌ上部にあるカメラ取り付けネジでカメラに取り付け、下部の輪の中に足を掛けて踏みつける。 そして、ベルトがピンと張るように長さを調節するだけである。 手ブレ補正付きのレンズと併用して使っているが、シャッター速度1/8秒程度なら、失敗は少ない。 滝の撮影に限らず、山では薄暗くてシャッター速度が遅くなってしまうようなことも少なくないから、けっこう重宝しており、まさに山で写真を撮る人向けのアイテムだと思った。 それで、以前、山や鳥の写真を撮っている人に見せたところ、「これは使えそうだ」ということで、さっそく買いに行ったそうだ。 しかし・・・「ブレーヌ」は昨年生産中止になってしまったとか。 いいアイテムだと思ったのに、知名度が低すぎたか? ちなみに、ストック兼用の一脚というのもあるが、ストックとして使えるとしても荷物になることに変わりはない。 棒状ではなく、ひも状の一脚というのは、アイデアものである。