新古書店が好きでない。
二束三文、ただ同然で買い取って安く売る新古書店はどれだけ本が売れても作家に利益が還元されることはないから作家の敵とも言える。
紙の本は文庫本でもあっという間に増えていって書棚はいっぱいになり、置き場がなくなってしまう。買った本がすべて再読に値するような本であるわけもないから、不用な本を処分するのはいたしかたないことである。しかし、ごみとして捨てるというのは心理的な抵抗もあり、誰かに譲渡するかさもなくば古書店に引き取ってもらうほうがよいと感じられる。
それで、まあ、新古書店に引き取ってもらうこともあるわけだが・・・
どうもお店の雰囲気が好きになれない。
当然のことながら、新古書店はリサイクルなどとは無関係である。商売をしているに過ぎない。そして、新古書店は本をモノとしてしか見ておらず、作家やその作品に対するリスペクトなどはまったく感じられない。
そんなわけで、新古書店が好きになれない。
電子書籍が普及すれば、新古書店は必要なくなる。
電子書籍はけっこう増えてきたものの、まだまだである。
早く電子書籍が普及してほしいものである。
「Books」カテゴリーアーカイブ
「30キロ過ぎで一番速く走るマラソン」

2013年に読んだ本から
書こうと思いつつ書き損ねていた本をいくつか紹介。2013年ももうすぐ終わりとなるので、手短に。
「楽園のカンヴァス」
アンリ・ルソーの名作「夢」と同じ構図、同じタッチの絵は真作なのか贋作なのか?
真作だったら、たいへんな発見だが、贋作だったとしても実はたいへんな秘密が隠されており・・・
美術に関する知識や興味のない人にもお勧めできる本である。
第25回山本周五郎賞受賞、第10回本屋大賞第3位というのは伊達じゃない。
陸上競技をテーマにした小説を2つ読んだ。
「一瞬の風になれ」は短距離を扱ったもの。100m、200m、400mリレー(4継)といった競技だが、この小説では400mリレーがメインである。
私は長距離専門で短距離はまったくダメだが、そんなことは関係なしに楽しく読むことができた。全3巻だが、あっさりと読んでしまった。
2007年に本屋大賞、吉川英治文学新人賞を受賞。
「風が強く吹いている」は箱根駅伝をテーマにしている。
たった10人(しかも大半は陸上未経験者)で箱根駅伝に挑むというもの。
未経験者が短期間にこんなに走れるようになるなんて現実には絶対無理だが、そんな理屈はぬきにして楽しめる小説だった。
どちらも走るのが好きな人でもそうでない人でも楽しめる本である。
「空中ブランコ」
精神科医・伊良部を主人公とした連作短編小説。伊良部はカウンセリングを受けようと思って来た患者に、「話をしただけで治るわけない」と言ってしまうのだから、まともな医者ではない。注射が好きで、患者にはとりあえず注射するのだが、看護師マユミが注射するのを興奮しながらじっと見ているのである。子どもがそのまま大きくなったような人間で、空中ブランコ乗りが患者としてやってくれば、自分も空中ブランコをやりたいと言って実際にやってしまったり・・・
まったく笑っちゃうような話ばかりで、おもしろい。
第131回直木賞受賞作というのも驚き。直木賞は大衆小説を対象とした文学賞だからいいのか。




「殺し屋」小説


「インフェルノ」

