ラングドンシリーズの第4作が発売になったので、さっそく読んだ。
病院で目を覚ましたラングドンは頭部を負傷しているが、2日間の記憶を失っており、自分がなぜフィレンツェにいるかもわからないという状況でスタートする。しかも、謎の襲撃を受け、わけがわからないままに逃走することになる。
最初から波乱に満ちたストーリー展開である。
ダンテの「神曲 地獄篇」に導かれながら、フィレンツェ、ヴェネツィア、イスタンブールと舞台を移しつつ、多くの歴史的建造物や美術品が登場するのは「天使と悪魔」や「ダ・ヴィンチ・コード」と同様である。
「インフェルノ」で問題となるのは人口爆発である。
1900年に約16億5000万人だった世界総人口は2000年には約61億人に達し、2050年には90億人を突破する見込みという。(Wikipediaより)
(この先、ちょっとネタバレ・・・というほどでもないか?)
すでにして人口は過剰になっているが、このまま増えていったら、食糧不足など事態は深刻であり、人口が激減しない限り、人類は生き延びることができない・・・
中世ヨーロッパにおいては黒死病が猛威を振るったが、これにより人口は抑制された。そして、黒死病の後にルネッサンスが到来したわけであり、黒死病が良い結果をもたらしたと考え、今また人類に同様のものをもたらし、人為的に人口を減らそうという恐るべきことを企てる者がいたわけだ。
最後まで先が読めないので、後半は特に先が気になってページをめくる手が止まらなくなる。
ハラハラドキドキしても、最後はめでたしめでたしなんて安易な決着をつけるのではなく、まったく予想外のラストに驚かされる。
やっぱり、ラングドンシリーズはすごい!