別々に育った双生児が長じて出会ったら驚きに満ちたものになるだろう。もう一人の自分に出会うようなものだから。
リスベットとカミラの場合は幼少時に一緒に育ったこともあり、まったく状況は異なるが、これは極めて特異な例と言うべきか。
さて、この双子の研究に関わっていたのがレジストリーであり、リスベットが追っているものであるが、レジストリーの側も旧悪露見を阻止すべく過激な動きを見せるため、波乱は必至の展開となる。
それとは別に過激なイスラム原理主義者や刑務所にいながら不気味な影響力を持つ女囚との戦いもあって、終盤は息つく暇もなかった。
12月に発売されると、すぐさま買って読んでしまった。
「ミレニアム」の第6部は来年刊行予定だが、ダヴィド・ラーゲルクランツは第6部までしか書かないと言っているようなので、それで終わりとなりそうである。