Duran DuranのSimon Le Bon、Nick Rhodes、Roger Taylorの3人によるプロジェクトArcadia(アーケイディア)が1985年に発表したアルバム「So Red the Rose」のspecial editionが発売になった。(国内盤は5月発売予定。)
2CD+DVDということで、「Seven and the Ragged Tiger」同様紙のボックスと思っていたら、通常のプラスティックケース入りだったのは、ちょっとガッカリ。
オリジナル・アルバムの他にボーナス・トラックがいっぱい入っていて、さらにはDVDのビデオが付いている。
このアルバムは、Duran Duranの楽曲ほどポップさはないが、艶やかで美しい楽曲が多く、Duran Duranの全盛時のアルバムと比較しても、まったく引けを取らないアルバムである。(Duran Duranの全盛時に製作されたのだから当然かもしれないが。)
「The Flame」のExtended Remixはオリジナルより一層艶やかになっていてよかった。
「Music」カテゴリーアーカイブ
Seven and the Ragged Tiger
Duran Duran全盛時のアルバムの豪華盤が続々と発売されている。(ただし、国内盤の発売は5月ということで、まだ輸入盤しか出回っていない。)
1983年発表の3rdアルバム「Seven and the Ragged Tiger」の2CD+DVD(限定盤)を購入したのだが、このDVDが良かった。
Duran Duran全盛時のライブを1時間たっぷり楽しむことができるのだ。
当時のライブ映像に関しては、すでにDVD化されている「Arena」もあるが、こちらはライブ映像以外の「余計なもの」も多かった。しかし、今回のDVDに収録されているのは、「Arena」の演奏シーンのみを抜粋した「As The Lights Go Down」であり、「Arena」より収録曲も多いので、純粋に彼らの音楽を楽しむなら断然こちらの方がよいのだ。
できれば、コンサートの完全版を見たいものだが、今のところ、これ以上のものは登場しそうにないので、このDVDがベストだろうか。
当時は、圧倒的に若い女性に人気があったが、単なるアイドル・バンドではなく、彼らの音楽はかなり好きだった。本作は「Rio」(1982年)と並ぶ代表作でシングルがヒットした「The Reflex」「New Moon on Monday」「Union of the Snake」だけでなく、「Tiger Tiger」や「The Seventh Stranger」なども良くて好きなアルバムである。
なお、国内盤は2CDのみで、DVD付きの限定盤は発売されないようである。
買うなら、輸入盤のDVD付きがよいだろう。
CD+DVDが流行?
3月末までに使えるポイントを使ってCDを買おうと思い、何かいいのがないかとCDショップをのぞいてみているのだが・・・
昨年11月にビー・ジーズの結成50周年を記念したベスト盤が出た。
2枚組のCDにお馴染みの曲が満載である。初回生産限定のデラックス・エディションにはプロモーション・ビデオなどを収録したDVDもついている。まさに究極のベスト・アルバムと言える。
しかし、曲目をよく見ると、以前、図書館で借りた2枚組ベスト(2001年頃発売)と大半が重複していた。ビー・ジーズは2003年にモーリス・ギブが急逝したことにより活動停止したので、2001年のベストも2009年のベストもほとんど同じになるのはしかたのないことだろう。2001年のベストはすでに廃盤になっているようだし、最新ベストでいいのではとも思うのだが、以前のベスト・アルバムが古い曲から年代順に収録されていたのに対して、今回はバラバラ。年代順に並べてほしかった・・・
やはり昨年11月に発売されたポール・マッカートニーのライブは、ビートルズ、ウイングス、そしてソロといったキャリアを網羅したまさにベストな内容のライブ。2枚組CD+同内容のDVD付きで、これはいいかも。
ついこの前までDVDという高いというイメージがあった。
そして、最初は高かったのに、何年かすると突然大幅に値下げして安くなることも多かった。
が、最近はCD+DVDで安価なものが多くなった。DVDをおまけで付けるのが流行だろうか?
「クイーンII」と「オペラ座の夜」
今月は、久しぶりにクイーンのアルバムを集中して聴きまくっていた。
CDを買った当初に何回か聴いただけだった、最後のツアーとなった1986年のライブ「クイーン・ライヴ!!ウェンブリー1986」が中心だが、オリジナル・アルバムもすべて聴き返してみた。
クイーンの代表作というと、なんといっても「ボヘミアン・ラプソディ」であり、アルバムならば、「ボヘミアン・ラプソディ」を収録した「オペラ座の夜」というのが一般的だろうか。シングルがヒットした「マイ・ベスト・フレンド」やアコースティック・ギターによるフォークというかカントリーぽい「'39」やバラード「ラヴ・オブ・マイ・ライフ」などバリエーション豊富で確かに良い。
しかし、個人的に一番好きなアルバムは「クイーンII」である。「輝ける7つの海」というシングルヒットもあるが、特別に際立った曲があるというアルバムではない。だから、このアルバムから1曲だけピックアップして聴こうという気にはならない。が、アルバム全体としての完成度が高く、何度も繰り返し聴くことになった。個々の楽曲を取ってみれば「オペラ座の夜」がよいかもしれないが、アルバム全体で見ると、「クイーンII」がよい。「クイーンII」は、LPレコードの時代には、A面、B面ではなく、「サイド・ホワイト」「サイド・ブラック」と呼び、トータル・アルバムの手法でメドレー形式を取っていた。「ホワイト・クイーン」などブライアン・メイ中心の「サイド・ホワイト」と「マーチ・オブ・ザ・ブラック・クイーン」などフレディ・マーキュリーの曲でまとめた「サイド・ブラック」であり、見開きジャケットの外側は黒、内側が白となっている。
アルバムとしては「クイーンII」「シアー・ハート・アタック」「オペラ座の夜」あたりが特に好きだが、それ以降のアルバムがダメなどということはない。ヒットしたシングルはそれ以降のほうが多いだろう。アルバム中心からシングル中心へと変化していったということであろう。
次世代オーディオ
次世代DVDの規格をめぐってブルーレイとHD DVDが争って、2008年、ブルーレイが勝ち残ったものの、普及の度合いはまだまだのようである。
しかし、それ以上に普及していないのが次世代CDである。
SACD(スーパー・オーディオCD)とDVD-Audioという2つの規格があるが、どちらもほとんど普及していない。
最近は、CDよりも音の悪いインターネットでの音楽配信が増えてCDの販売数が減っているくらいだから、そもそも次世代CDなどいらないという人が多いのだろう。
しかし、SACDやDVD-Audioは単にCDより高音質というだけでなく、5.1chのサラウンドに対応しているので、もっと普及してほしいところである。
もっとも、パソコンでも再生できるCDやDVDとちがって、SACDやDVD-Audioはパソコンでは再生できないし、本格的なAVアンプも必要になってくるから、現状ではなかなか普及は期待できないようである。
SACDとDVD-Audioの両方に対応したユニバーサルプレーヤーというのも安く売られているので、一度は買おうと思ったのだが、よくよく調べてみると、私が今使っているアンプでは5.1chの再生はできないことがわかった。
私のアンプはDVDビデオのDolby DigitalやDTSの5.1chには対応しているのだが、SACDやDVD-Audioの5.1chには対応していないのである。
SACDやDVD-Audioを5.1chで再生するためには、マルチチャンネルのアナログ入力端子が必要なため、本格的なAVアンプを買わなければならないとわかって、ユニバーサルプレーヤー購入は断念したのだった。
さて、昨年、結成40周年を記念して再発された「クリムゾン・キングの宮殿」はCD+DVD-Audioで、DVD-Audioでは5.1chのサラウンド・ミックスが収録されていた。
この5.1chのサラウンド・ミックスを聴いてみたいのだが、現状では再生できる環境がないので、購入も思いとどまっている状態である。(DVD-Audio非対応の普通のDVDプレーヤーでも5.1chで再生可能だが、あくまでもDVDビデオの音声として再生できるといったもので、高音質のDVD-Audioには劣るものである。)
キング・クリムゾンのファースト・アルバム「クリムゾン・キングの宮殿」は、ロックの歴史を語る際、必ず出てくるアルバムで、聴いたことはなくてもジャケットだけは見たことがあるという人も少なくないだろう。
ビートルズの「アビー・ロード」を全英チャート1位から引きずり下ろしたアルバムとして紹介をされることが多かったが、実際に1位にはなっていないらしい。しかし、本当に1位になっていて不思議のないアルバムである。
40年たった今聴いてもすごいアルバムで、当時は本当に斬新であったのではないかと思う。(といっても、当時の音楽はビートルズなどいくつかのバンドしか知らないから、実際どんなだったのかは知らないのだが。)
このアルバムは美と狂気が入り交じり、叙情味があって荘厳な音楽なのだが、1曲目の「21世紀の精神異常者」から驚かされる。極端に歪んだヴォーカルが普通ではないし、最後のドラミングなどはデタラメに叩いているとしか思えなかったりする。とはいっても、曲そのものがめちゃめちゃなわけではない。(ちなみに邦題は最近「21世紀のスキッツォイド・マン」というわけのわからない題に改題されている。)
一転して2曲目の「風に語りて」は穏やかなサウンドになり、なんとも激しい落差に驚かされる。グレッグ・レイクのヴォーカルも良いし、フルートが耳に心地よい。
そして、3曲目の荘厳な「エピタフ」に圧倒される・・・
クラシックやジャズの要素を取り入れた深遠なロック。
40年たった今でもこのアルバムの凄さは変わらず、これから先も新たなファンを獲得していくことだろう。