いろいろなサイトを見ていると、ちょっとがっかりするような写真も見ることがある。
高価なデジタル一眼レフカメラを使っているのになぜ? と思うようなこともある。
山で撮る写真にはよくある失敗写真というのがありそうだ。
他人様の写真を実例にあげるわけにはいかないので、ここでは自分の撮った写真を例にあげてみよう。
1997年、普及し始めたデジタルカメラを持って丹沢通いを始めた頃の写真である。
これはお馴染み、三ノ塔から塔ノ岳を撮ったものである。
当時のデジタルカメラはまだ普及し始めたばかりで、画質の方は今のデジタルカメラには遠く及ばない。画素数が小さいだけでなく、色合いも鮮やかではなかった。
もっとも、この日は霞んでいたこともあって、そもそもきれいな写真を望むべくもなかったのだが。
それはさておき、この写真の構図は初心者によくあるもののようである。
三ノ塔から塔ノ岳を眺めながらシャッターボタンを押したのだが、真ん中辺に塔ノ岳山頂があり、上半分近くは空である。山の高さも感じられず、おもしろくもない写真である。
この日はこんな写真ばかりだった。
それで、次に訪れたときは、意識してカメラを下向きにして撮るようにした。
それが次の写真である。
これも特に良いというわけではないが、最初の写真よりはマシだろう。
カメラはただシャッターボタンを押せばいいというものではない。
構図を考えて撮るべしということである。
水平に構えてばかりではだめだし、なんでも下向きにすれば良いというわけでもない。
この写真の場合は、雲の感じがちょっとよかったので、上向きにしてみたわけである。
何を撮るかによって、臨機応変に構図を変えてみるべきだろう。
なお、この写真は2007年に撮ったもので、カメラの性能の違いは一目瞭然で、色も鮮やかである。