ABBAが来日公演を行ったのは1980年3月のことである。
この時、私は「行く」と言っていたら武道館のアリーナで見られたはずなのだが、行き損ねた。もしかして試験期間と重なってしまったら困ると思って躊躇したのだ。(実際には、試験期間とは重ならなかった。)
今度来たら行こうと思ったのだが、結局、この来日公演が最後のツアーとなってしまい、ABBAのコンサートに行くことはできずに終わった。
10月17日、午後2時から東京国際フォーラム ホールCで行われた「ABBA GOLD」のコンサートに行ってきた。
ABBAのコンサートを忠実に再現しているのが「ABBA GOLD」である。
当然、衣装は当時の衣装と同じだし、振り付けも忠実に再現しているようだ。アグネタ役の人は金髪のロングヘアーだし、本当にABBAのコンサートをそっくり再現しようとしているようだ。
楽曲のアレンジはオリジナルに忠実だから、聴いていて違和感はなく、素直に楽しむことができた。
さほど大きなホールではなかったので、2階席でもステージはよく見えた。本物ではないのだから、間近で見られなくてもいいということもある。
お馴染みの曲ばかりで安心して聴いていたが、わりと短時間で終わってしまった。
と思ったら、第1部の終わりで、20分間の休憩の後、第2部もまたしっかりと楽しませてくれた。
アンコールでは同じ歌をまた歌っていると思ったら、メドレー形式で次々に歌っていく。こんなアンコールもありなんか~!?
最初からあの曲が最後と思っていたのに、このメドレーには意表を突かれたが、2度目のアンコールはやっぱり「Thank You for the Music」で、これで最後と納得して終わる。
1980年の来日公演を最後にコンサートは行われなくなったが、それ以降に発表された「Super Trouper」からも3曲選曲されていたのはよかった。「Arrival」や「The Album」もいいが、個人的には最も好きなアルバムなので、「The Winner Takes It All」や「Lay All Your Love on Me」を聴けたのはうれしかった。
ABBA GOLDのコンサートは人気のある曲を中心にした選曲で、「Dancing Queen」は当然歌うし、最後は「Thank You for the Music」で終わるところは予定調和と言うべきか。安心して最後まで楽しめるコンサートだった。