山小屋ではいびきに悩まされることも少なくないが、夜行で行った日はさすがによく眠ることができる。それでも寝坊することはなく、日の出を見逃すことはない。
ところが・・・
今回は日の出の時間を勘違いしてしまい、外に出ていったときには、すでに日が出てしまっていた。(ばかで~、でも、日が出たばかりだった。)
常念乗越(6:00)→常念岳(6:49-7:30)→常念乗越(8:13)→ヒエ平(10:53)
朝食後、常念岳の山頂へ向かう。
昨日も苦しんだ標高差400mを再度登るのはちょっと嫌な感じだが、やはり登らないわけにはいかない。もっとも今回は昨日のように疲れてはいないから、普通に登っていった。
そして、また、山頂からの展望を楽しんだ。昨日も眺めは良かったが、さすがに朝はさらに眺めが良く、富士山も眺められた。
前日に続いて、快晴で風もほとんどなく、こんな日に縦走しないのはもったいないという思いもあった。蝶ヶ岳へ縦走してもいいし、大天井岳を越えて燕岳へ縦走することだってできたはずだ。でも、今回は夕方には帰宅する予定だったので、来た道を引き返すことにした。
下り始めるとまもなく、雷鳥夫婦に出会った。
黒っぽくて、目の上が赤いのが雄である。
近くには雌もいて、こちらのほうが白っぽい。
夏毛のライチョウには何度も会っているが、夏毛に変わる途中でまだ白っぽいライチョウに会うのは初めてなので、大喜びで写真を撮った。(でも、望遠レンズなど持っていかなかったので、どちらもトリミングしている。)
常念乗越まで下ると、槍ヶ岳の眺めもこれが見納めである。
アイゼンをつけ、ピッケルを持って、一ノ沢の雪渓を下る。
下り始めると暑くなった。今回、日の出の際は冬並みに着込んだが、山頂に登る際には長袖シャツにジャージを着ただけで出発した。雪渓の下りではそれでも暑くなって、長袖シャツ一枚になった。
雪渓はかなりの急斜面となる箇所もあった。下りだから早いが、登りだとけっこうきつい。
続々と登ってくるが、時間的にまだ早いので下りは少ない。
雪渓が終わると、あとは沢沿いの登山道を下っていった。
今回は2日間とも晴天に恵まれた。風もほとんどなく、寒さを感じることもなく。結局、ダウンなど着ることはなく、手袋も必要ない暖かさだった。稜線の雪の少なさは予想外だったが、縦走するには絶好のチャンスだったので、あっさり下山してしまうのが惜しかった。とはいえ、久しぶりに常念岳から槍・穂高の眺めを楽しめたので、今回の目的は達せられた。