![ストレンジ・ランデヴー (集英社文庫) ストレンジ・ランデヴー (集英社文庫)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51JVCPMA6PL._SL160_.jpg)
だいたいにおいて好きな小説は長編であり、強い印象を残す短編小説は少ないのだが、例外的にときどき読み返している短編集がある。
平井和正さんの「ストレンジ・ランデヴー」がそれで、これを読むのも今回で5回目となる。
平井さんの小説としては珍しいノンSF作品集だが、平井さんの他の作品同様、キャラクターが生き生きとしていて、何とも言えない魅力がある。
短編小説なので、ストーリーはそれほど凝ったものではないし、何度も読んでいるから物語の最後がどうなるかもわかっている。それでも、ときどき読みたくなっては読み返すことになるのだ。
やはりキャラクターの描写が良いからなのか?
単にストーリーの展開を追うだけだったら、さほど魅力は感じないところだろうが、この作品集の場合、登場人物が生き生きとしていて感情移入しやすいのがいいのか?
小説はプロットよりも何よりもキャラクターが一番大事であると感じさせる作品集である。