久しぶりのモロクボ沢

9月になってもまだ暑い日が続くので、今度はモロクボ沢を遡行することにした。
天気予報では真夏日になるとのことだったが、西丹沢の山は雲が垂れ込めており、なんだか涼しそうだった。

とはいえ、予定どおり、モロクボ沢へ向かった。
沢に入ってしばらく歩いていくと現れるのがお馴染みF1の大滝。巻き道に先行グループがいた。左上に赤いヘルメットが目に付くが、ここが巻き道となっている岩窪の入口である。

モロクボ沢F1
F1 大滝(左上に岩の段々を登ろうとしている人たちが3人ほど写っている)

岩窪は大きな段々になっていて、1段目の段差が一番大きい。以前、ロープが設置されていたこともあったが、今はない。前回はちょうどいい足場となる石があった気がするが、それもなかった。しかし、よく見たら、左に踏み跡があって、1段目を横から登れることがわかった。立木をつかんで1段目を登る。2段目からは段差も低くなるので難しくない。
こうして落口に出ると、すぐにF2である。

モロクボ沢F2
F2

F2からは難しいところはないので、好きなように登っていける。水流沿いに簡単に登れるので夏向きの滝である。
F2の上のナメを歩いていくと、広い釜を持ったF3となる。滝を眺めながらのんびりしていたくなるところだが、昼食には早いので、先へ進む。

F3
F3

F3の上はすぐにF4である。このあたりは本当にいいところである。

モロクボ沢F4
F4

F4の上はF5の大きな釜となっている。

モロクボ沢F5
F5

釜の右側を回り込んでいって、簡単にF5を越え、すぐ上の堰堤を右から越えるとモロクボ沢のハイライトは終わりとなる。

今年は新型コロナウイルスの影響か、西丹沢のバスは夏でも本数が少ない。3時40分の次は5時5分となるので、なんとか3時40分のバスには乗りたいと思っていた。
F5より上は小滝がある程度で特段問題のない沢歩きとなるので、急ぎ足で遡行していった。
途中、小雨が降ってきたので、写真を撮るのも終わりにした。
が、それ以上の降りにはならなかったので助かった。

モロクボ沢はつめが問題となる。モロクボ沢ノ頭へ忠実につめていけば、案外すっきりと登山道に出られるらしいのだが、過去にそのルートをたどったことが一度もない。それで、今回は忠実にモロクボ沢ノ頭を目指すことにした。
「丹沢の谷200ルート」の遡行図はベースが地形図なので、わかりやすい。これを見れば進むべきルートは一目稜線。PRO TREK Smartで現在地を確認していくことで、正しいルートをたどるのが容易になった。
「丹沢の谷200ルート」にある西ノ沢と清水沢の二俣が間違いやすいところだった。水流のない清水沢に対して西ノ沢は水流があり、沢床も低いので、周囲の地形に注意していなければ二俣を見過ごして西ノ沢に入ってしまうのである。今までどうして間違えていたのか、今回よくわかった。
終盤は次々に二俣となるのでスマートウォッチで現在地を確認しながら進んでいく。
次第に傾斜も急になってくるが、そうなるともう稜線も近い。
ヤブこぎもなく、最後はモロクボ沢ノ頭まですぐのところの稜線に出た。
そこから畦ヶ丸に登って、山頂で昼食。

当初は大滝橋に下山する予定だったが、小雨が降っていたこともあり、西丹沢ビジターセンターへ下山することにした。雨の中、バスを待つとしたら、屋根のあるビジターセンターのほうがいいというわけである。(その後、いつの間にか雨もやんだ。)
西沢は基本的には登山道を歩いたが、沢靴を履いたままだったので、平気で水の中を歩けるから、いちいち木橋を渡る必要がないのがよかった。
時間が十分にあるのはわかっていたが、本棚、下棚には寄らなかったので、2時半にはビジターセンターに着いていた。2時40分のバスが待っていたが、けっこう人が乗っているように見えたし、靴の履き替えなどもあって、すぐにバスに乗れる状態でなかったので、当初の予定どおり3時40分のバスに乗ることにして、ゆっくりしていった。


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