キレット小屋の朝は早かった。朝食の準備もあるから、食堂に寝ていた人たちはけっこう早い時間に食堂から出されたようである。
全然眠れないが、だからといって早く起きてしまってもしょうがない。1回目の朝食の準備ができた頃、お弁当を食べることにした。3回目の朝食ではかなり遅くなるので、お弁当を頼んでいたのだ。お弁当といっても、この超絶的に混んだ状況では、ごはんなど用意できないようで、パンと牛乳、そしてソーセージ、チーズ、ゼリー飲料といった内容だった。
朝食後、出発準備が整った頃には外も明るくなっていた。
というわけで、キレット小屋を出発。
キレット小屋からひと登りしたら、東側が開けて、日の出前の空が赤く染まっているのが見えた。写真に撮ってみると、実際に見る以上にきれいに撮れる。
まもなく日の出と思われたので、そのまま待つことにした。
御来光を見たら、八峰キレットの核心部を越え、鹿島槍ヶ岳北峰へと登っていった。前日の疲れが残っていたので、無理せず登っていく。
鹿島槍ヶ岳北峰に登ると、展望が広がったが、ちょっと雲が多かった。
北峰からの展望を楽しんだら、南峰へ向かう。
南峰の山頂は広くて大勢の登山者がいた。
ここでまた展望を楽しむ。
鹿島槍ヶ岳南峰から先は歩きやすい登山道である。速いペースで下っていった。
布引山で振り返ってみると、秋色の鹿島槍ヶ岳がきれいに見えた。
冷池山荘の先で爺ヶ岳への登りになると、歩くペースも一気に落ちる。五竜岳の疲れが残っているのでしかたがない。登りはゆっくり確実に登っていく。開けたところで振り返ると、青空をバックに鹿島槍ヶ岳がきれいに見えた。
が、爺ヶ岳へ登っていくうちに、雲が広がってしまい、爺ヶ岳中峰に着いた時には鹿島槍も剱岳もすでに見えなかった。
爺ヶ岳南峰から下って種池山荘まで平坦な道になると、けっこう紅葉していた。
種池山荘でしばし休憩。
あとは柏原新道をひたすら下っていった。
扇沢の登山口まで下りると、あとは車道歩き。扇沢駅では次のバスまでしばらく時間があると思ったが、臨時便が出たため、待ち時間も少なく信濃大町に出られたのだった。
シルバーウィークで山小屋はとんでもなく混んでいて、まともに寝られなかったが、山自体は存分に楽しめた2日間だった。
キレット小屋(5:22)→鹿島槍ヶ岳北峰(6:29-6:37)→鹿島槍ヶ岳南峰(7:01-7:12)→冷池山荘(8:07)→爺ヶ岳(9:07-9:18)→種池山荘(9:57-10:10)→扇沢登山口(11:35)→扇沢駅(11:48)