木曽御嶽山 (1) 田の原から御嶽山

日付 :2010/08/22
コース:田の原→王滝奥の院→王滝頂上→剣ヶ峰→二ノ池

 御嶽山は信仰の山である。
 木曽福島駅からバスに乗っていくと、途中、あちこちにそれこそ無数に霊神碑があるのには驚かされる。
 王滝口の標高2180mにある田の原には観光センターや大きな駐車場があり、観光バスもやってきていて、とにかく賑わっていた。大半は観光客だろうか。
 歩き始めは幅の広い道である。田の原のあたりには遊歩道もあって、家族連れで歩いている人も多いが、遙拝所を過ぎると観光客もいなくなった。

 しばらく登って、金剛童子のあたりでは大勢の人が休憩していた。このあたりは森林限界になっていて、晴れていれば見晴らしもいいのだろうが、ガスがかかっていて、田の原が見下ろせた程度だった。
 一口水の水場にマグカップが置かれてあったが、休憩中の人が置いていたものだろう。水場といっても滴り落ちる程度なので、水を飲もうと思ったら、しばらく待たなければならないのだ。
 九合目で分岐となり、左の王滝奥の院へ向かった。こちらは歩く人も少ない。
 王滝奥の院からは地獄谷を見下ろすことができた。そして、谷の向こうには剣ヶ峰も見えた。

剣ヶ峰
剣ヶ峰が見えた
地獄谷
地獄谷を見下ろす

 王滝奥の院から王滝頂上へ向かう。なだらかな道だ。
 途中、日の門からは剣ヶ峰が見えた。

日の門
日の門から剣ヶ峰が見えた

 王滝頂上から八丁ダルミへちょっと下ると、剣ヶ峰への最後の登りとなる。

大御神火祭場から剣ヶ峰
御嶽教大御神火祭場から剣ヶ峰へ最後の登り

 御嶽剣ヶ峰山荘の脇を通って登っていくと、御嶽神社の社務所の前に出た。
 そして、最後に石段を登って、2時35分、剣ヶ峰に到着した。
 雲が多かったため、たいした眺めは得られなかったが、二ノ池や摩利支天山が見えた。三ノ池のほうは雲がかかっていた。

二ノ池と摩利支天山
二ノ池と摩利支天山(剣ヶ峰から)

 剣ヶ峰から一ノ池の外輪山を回って二ノ池へ向かう。
 外輪山へは御嶽神社頂上奥社本宮の脇を通っていく。最初、登ってきた石段を下ってしまったが、これは間違いで、もう一度石段を登らなければならず、くたびれ損である。
 神社の裏手に回って、一ノ池の外輪山へ向かう。
 ひと下りしたところからは左手に地獄谷が見下ろせた。

地獄谷
地獄谷(こんなところに落ちたら本当に地獄だ)

 外輪山を伝って、二ノ池へ下る。二ノ池は日本で最も高い場所にある高山火口湖らしい。
 二ノ池には残雪があった。遠目には大したことないと思ったが、間近に行って見れば、けっこうなものである。大きく張り出していて、雪解け水がポタポタと二ノ池に落ちていた。

二ノ池の残雪
二ノ池の残雪

 二の池本館の前を通って、予約していた山小屋である二の池新館へ向かった。(二ノ池の近くには「二の池本館」と「二の池新館」の2つの山小屋があるが、経営はまったく違う。)
 このあたりは、イワギキョウがいっぱい咲いていた。

イワギキョウ
イワギキョウ

 二の池新館は1階、2階、個室でそれぞれ料金が異なっていた。日曜日で予約も少なそうだったので、一番安い1階を予約していた。前日は70人の宿泊だったらしいが、この日は20人ほど。1階はいくつか仕切りがあったのだが、一人で一部屋分のスペースを使うことができた。
 ここではお風呂に入ることができた。(御嶽山の山小屋では二ノ池の水をポンプアップして飲料水として使用しており、お風呂に入れる山小屋もいくつかあるのだ。)
 人数が少なかったので、お風呂は一つしか沸かさず、男女入れ替えでの利用となった。
 お湯は少なかったので、しゃがんだだけでは肩までつからず、ほとんど横にならなければならなかったが、とにかくお風呂に入れるだけでありがたい。
 夕食は和食で、豚や牛の肉はでない。信者の宿泊も多く、精進潔斎で肉食が禁止されているため、他の山とは趣が異なる。

 西のほうに雲があって夕日はいまいちだったが、東の方の雲は赤く染まっていた。

赤く染まる雲
赤く染まる雲(左上には月が出ていた)

 仕切りがあるとはいえ、四方に壁があるわけではないので、寝ているすぐそばを人が通れば、目が覚めてしまうが、それでもいびきに悩まされることもなかったので、よく眠れた。

2日目へ進む)

田の原(12:03)→九合目(13:08)→王滝奥の院(13:33-13:43)→王滝頂上(14:07)→剣ヶ峰(14:35-15:00)→二ノ池(15:53)→二の池新館(15:55)

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