雲ひとつない快晴なら箱根へ行って富士山を眺めようと思っていた。
外へ出て行ってみると、快晴だったが、西の山の方には雲があった。
秦野あたりで富士山の方を見ると、雲がかかっていて、富士山は見えなかった。
それで、箱根はやめて、丹沢にした。
しかし、丹沢の方を眺めると、塔ノ岳のあたりに雲がかかっていた。
あまり天気良くなかったな・・・と思ったが、待てよ、これはチャンスではないか!
大倉へ向かうバスから塔ノ岳を見ると、霧氷が付いているのがわかった。
そこで、今回は、好きではないが、大倉尾根を登っていくことにした。
今日の天気は悪くないはずだから、朝のうち雲がかかっていても、しばらくすれば晴れる可能性も大きい。日が差せば霧氷も消えてしまうから、早く登らなければならない。
大倉尾根を急いで登る。
花立山荘まで登ると、周辺の木にはうっすらと霧氷が付いていた。
そして、花立まで登ると、周囲の木々はすべて霧氷がついて見事だった。ここからは、カメラを出して、あちこちで写真を撮りながら登っていった。
花立から山頂まではひたすら写真を撮りながら歩いていったので、大倉から塔ノ岳まで2時間以上かかったかと思ったが、時計を確認すれば、1時間40分台で登っていた。かつてと比べれば遅くなったが、この2〜3年の中ではかなりいいペースで登れたのではないか。
山頂周辺も木々にはびっしりと霧氷が付いてきれいだったが、風が強くて、やたらと寒かった。
檜洞丸も霧氷に覆われていた。丹沢山方面も霧氷がいっぱい付いていたが、こちら方面はまだ雲がかかっていた。
今回、これほど風が強く寒いとは思わなかったので、真冬の装備をしてなかった。耳まで覆う帽子を用意していなかったので、耳が痛かった。手袋も冬用ではなかったから、手も冷たかった。そんなだから丹沢山へ行こうという気にもならない。
やたらと寒いので、小屋の中に入りたいところだが、その前にもう少し霧氷の写真を撮っておきたい。
表尾根も木ノ又大日のあたりまでしっかりと霧氷が付いており、鍋割方面よりも霧氷を楽しめそうだった。それで、今回は表尾根へ向かい、木ノ又小屋を目指した。
表尾根もいっぱい霧氷が付いており、あちこちで写真を撮りながら歩いていった。
木ノ又小屋に入って、コーヒーを飲んだ。
花立〜塔ノ岳〜木ノ又小屋とずっと写真を撮りながら歩いていたので、すっかり体が冷えてしまい、しばらくはブルブル体が震えるのが止まらなかった。
長袖シャツにジャージしか着ていなかったのだから寒いのも当然である。ゆっくり歩くならフリースを着ればよかったのだ。
今回は見事な霧氷を楽しんで、すでに十分満足していたし、やたらと寒かったので、あっさりと下山することにした。
木ノ又小屋でしばらく休憩している間に霧氷もけっこう消えていた。そして、木ノ又小屋から下はあまり霧氷は付いていなかった。朝の電車から見たとき、塔ノ岳周辺には雲がかかっていたが、三ノ塔の方にはかかっていなかったので、表尾根の霧氷はせいぜい新大日あたりまでだっただろう。(表尾根を下り始めたとき、丹沢三峰方面を見たら、こちらも白くなっていなかった。)
政次郎尾根を下って、戸沢出合から戸川林道をのんびり走って大倉に戻ったのは午後2時で、今回もかなり早い下山となった。
帰りに電車に乗る頃にはすっかり晴れ渡って、富士山が見えた。丹沢もよく見えたが、もちろん塔ノ岳の霧氷はすっかり消えていた。