涼を求めて

日付 :2008/07/05
コース:菩提→葛葉川本谷→三ノ塔→塔ノ岳→鍋割山→大倉

 梅雨明け間近を予感させる暑さ。
 こういう暑い時は、断然涼しいルートを登るに限る。すなわち沢登りである。
 以前、夏のメインルートと名付けながら、長らくご無沙汰していた葛葉川本谷。
 今回は3年ぶりに葛葉川本谷を遡行することにした。

 菩提から葛葉ノ泉まで走っていく。
 それだけでも、暑くて汗だくである。当然のごとく、葛葉ノ泉で喉を潤す。
 そして、ここから沢に入る。
 沢をザブザブと歩いていくと、それだけで涼しくなる。
 お馴染みの沢だけど、久しぶりなので、足慣らししながら沢登りの感覚を呼び戻していくことにする。
 何度も書いてきたけれど、この沢はお手頃な小滝が次から次と現れ、難しい滝には明瞭な巻道があるから、誰でも楽しめる初心者向きのいい沢である。
 何度も書いてきたことだし、この沢に関しては、新たにページを設けてまとめようと思うので、ここでは大雑把に進めていくことにする。

 F1の下にちょっとした団体さんに会った。単独の私を見て、お先にどうぞみたいに合図されたが、私は右から巻いてしまうからお気になさらずどうぞと合図した。笑って答えていた人たちだったが、結局、この団体さんもみんな巻いてしまったのだった。
 続いてF2の横向ノ滝。梅雨の最中とあって水量豊富で、左からもけっこう水を落としていた。

横向ノ滝
横向ノ滝

 横向ノ滝の上で団体さんが休憩していたので追い抜いていく。
 全部の滝で写真を撮っていたのではたいへんなので、適当に写真を撮っていく。
 F3の幅広滝ではちょっと滝に近寄って低いアングルから撮ってみた。

F3
F3

 こうやって撮ってみると、案外迫力があっていいではないか。

 いくつかお手軽な滝を越えていくと、この沢では一番難しい板立ノ滝にたどりつく。
 前に来た時は二条に落ちていたが、今回は二条にはなっておらず。写真的には二条に落ちていたほうがいいんだがな〜。滝の上の流れが若干変わったのだろうが、以前もこういう流れの時はあったから、またそのうち二条に戻るのかもしれない。

板立ノ滝
板立ノ滝

 この滝は当然のごとくいつも右から巻いていたが、右の乾いた岩を下から見上げれば、登れそうな気もする。が、ヘビが這っていたので、やっぱりやめ!
 いつものように右の乾いた岩の上を巻いていこうと思ったが、なんとはなしにいい感じがしなかったので、今回はもっと高巻いて安全確実なみちを選んだ。

 そして、次の曲り滝を登ると前半戦終了である。

曲り滝
曲り滝

 曲り滝の上で表丹沢林道をくぐり、後半戦に入る。
 後半も次から次へと小滝が現れ楽しんでいく。
 左から真夏でも冷たい水が湧き出ているところがあるが、湧き水を飲むまでもなく、沢を歩いているだけで涼しかった。(でも、やっぱり湧き水飲んだ。)

富士形ノ滝
富士形ノ滝

 富士形ノ滝もけっこう水量多かった。右の乾いた岩を登る。
 その後もいくつか滝を越えていき、やがて最後の滝となった。

最後の滝
上に見えるのが最後の滝

 やがて二俣で遡行終了。右が本流でまだ水が流れていたが、ここで昼食にして、靴を履き替える。
 左の涸沢に入るとまもなく左の尾根に取り付き、しばらくの急登の後、三ノ塔尾根の登山道に出る。そして、三ノ塔尾根を登って、三ノ塔からは表尾根を塔ノ岳へ向かう。

 表尾根ではヤマボウシなど木の花がけっこう咲いていたほか、シモツケなども咲き始めていた。
 風のあるところでは涼しかったが、風のないところは暑かった。

ヤマボウシ
ヤマボウシ
シモツケ
シモツケ

 塔ノ岳の山頂は風をもろに受けるところだから、尊仏山荘に入ってビールを飲んでいても、風が入ってきて涼しい。

 塔ノ岳から鍋割山へ向かう。
 大丸ではバイケイソウが咲いていた。

バイケイソウ
バイケイソウ

 ヤマオダマキは葛葉川本谷の遡行を終わって三ノ塔尾根への取り付きから表尾根、鍋割山稜とあちこちで咲いていた。

ヤマオダマキ
ヤマオダマキ

 鍋割山荘でかき氷たべてから下山。

 近年、表丹沢でもヤマビルが増えていることから、葛葉川本谷は大丈夫だろうかと心配していたのだが、今回、ヤマビルは見かけなかった。これなら、まだまだ安心して楽しめるだろうか。
 草野さんの話では、今年はシカが管理捕獲によって減ったことから、ヤマビルも少なくなったということだった。シカの管理捕獲の是非はともかくとして、シカが減るとヤマビルも減るようである。

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