大滝の見物だけでなく、その上も遡行してみたいな〜と思っていた。
昨年も行ってみたいと思いつつ実現しなかったが、今回ようやく行くことになった。
白石沢キャンプ場跡を通り、モロクボ沢にかかる橋を渡って、右岸を進み、左から枝沢が流れ込んでくるところで沢に下りる。
F1の大滝まではしばらくあるが、明瞭な踏み跡がついており、F1を見るだけなら、靴を濡らすこともなくたどりつくことができる。
やがて、前方にF1の大滝が現れる。
さっそく写真を撮った後、渓流タビに履き替えて滝壺の近くまで行ってみる。最初に写真を撮った場所からは滝壺は見えないが、近づいてみると、けっこう深そうな釜がある。釜の手前で、またしばらく写真を撮る。
写真を撮りおわると、滝下左から巻いていく。岩の窪を登っていくのだが、ありがたいことにロープが設置されている。ロープをつかんで、1段、2段と岩を登り、次は木の根を利用してよじ登ると、巻道は右に折れてF1の落ち口へと通じている。
すんなり落ち口へ向かえばよかったのだが、上に向かう踏み跡があったので、こちらに行ってしまった。ちょっと歩きづらい踏み跡を登っていくと、下の方にF2が見えた。うっかりしたが、これはF2まで巻いてしまう道だったのである。戻ろうかと思ったが、来てしまったものはしかたがない。さらに突き進んだが、なかなか下りられそうもない。もしかして、その上の滝まで巻いてしまったら、意味がない。で、やっぱり引き返すことにした。すると、かなりしっかりした踏み跡があることに気がついた。今回F1の巻きに使ったルートのほかに、もう少し大回りの巻道があったようである。
(その後、このロープはなくなってしまったので、ちょっとやっかいになった。もう一つの巻道は手前の小尾根にあるが、この巻道をまっすぐ行くと、F2を見下ろすようになり、懸垂下降が必要になってしまう。が、F1の落ち口へ下降することも可能で、踏み跡がある。最初の下降ポイントはちょっとわかりにくいが、下降するとしたらここしかないだろうという場所である。お助けひもがあると便利。)
ちょっと苦労しつつ、元の場所に戻り、あらためてF1の落ち口へ向かう。なんの問題もなく、F1の落ち口から沢に入ると、すぐにF2となる。
F2は下から見るよりも巻道から見下ろした方がよく見えるかもしれない。少なくとも、私には巻道から見下ろしたときのほうがよさそうに見えた。
F2を登るとすぐに広い釜のあるナメ滝。なかなかきれいなところである。
そして、その少し先には、これまた広い釜を持ったF3が現れる。
このあたり本当にいいところで、のんびりしていたくなる。
滝自体は傾斜もゆるく真ん中を登れば気持ちよさそうだが、釜は深いので、泳いでいかないと取り付けない。右から簡単に巻く。
F3の上はすぐにF4。これまた広い釜を持った滝で、なかなかいい感じ。
正面から見ると、F5の上の堰堤が見える。
この滝もザブザブと釜の中に入って右から取り付けば気持ちよく登れるだろうが、けっこう深いから、少なくとも腰までつからないことには取り付くことができない。で、左から簡単に巻いた。
巻道から沢に下りると、すぐにF5。これまた釜があるから、濡れずに登ることはできない。
さきほどの巻道に戻り、F5、堰堤と巻いていく。
これで、モロクボ沢の核心部は終わりとなる。沢はまだずっと続いているが、これより先はほとんど大した滝はない。
しばらく行くと二俣になり、左がモロクボ沢、右が水晶沢。左のモロクボ沢を進む。
悪場もなく、穏やかな沢を遡行していく。
けっこうきれいなナメがあり、S字状のナメ滝もあった。
やがて、二俣。左は畦ヶ丸、右はモロクボ沢ノ頭へと続いているが、右へ行った。
源頭部は涸沢がいくつも枝分かれしており、どれを登ればいいのか迷う。
ザレていて、傾斜が増してくると登りづらくなる。で、支尾根に取り付くと、多少踏み跡もあり、ひたすら上へ上へと登っていく。そして、少しヤブコギしていくと、やがてモロクボ沢ノ頭付近の登山道に出た。
その後、畦ヶ丸へ行き、ちょっとだけ休憩した後、大滝橋へと下山した。
バスの時間までしばらくあったので、中川までゆっくり走っていくと、車道沿いにヤマユリが咲き始めていた。他には、ネムノキなども咲いていた。
また、モロクボ沢ではイワタバコも咲いていた。