愛鷹山は富士山の隣にいつも見ていながら登ったことがなかった。
富士山に近く、展望も良さそうだから晴れた日に登ってみたいと思っていた。富士山の展望のよい山はいっぱいあるが、中央線沿線の山だと逆光になってしまう。その点、愛鷹山は富士山の南側にあるので、富士山もきれいに眺められるだろう。
朝、起きた時点ではちょっと雲も多いかと思ったが、小田急線で新松田に向かう時点では気持ちよく晴れていた。これなら大丈夫と思って御殿場へ向かったのだが、気がつけば雲が広がりつつあった。(こりゃ、ダメだ。)籠坂峠へ行き先変更することも可能だったが、今回は予定どおり愛鷹山へ向かうことにした。
バスの車窓から富士山が見えたが、すでに雲がまとわりついていた。ついでに愛鷹山の方も雲がかかっていた。
山へ行きそうな人もいたけれど、愛鷹登山口で降りたのは私一人だった。
愛鷹登山口からスタート。
駐車場のある山神社までは車道を行く。
山神社から登山道に入る。しばらく登ると小さな山小屋の愛鷹山荘があり、ここで休憩している人たちがいた。そこからひと登りで富士見峠で、右の黒岳へ向かう。自衛隊のドンパチいう演習音が間近に聞こえるのはまったく楽しくないものである。
黒岳展望広場を過ぎて右に曲がるとまもなく黒岳の山頂である。開けていて晴れていれば富士山の展望もよさそうだが、残念ながら完全に雲に隠されていた。
黒岳からは富士見峠まで来た道を引き返し、越前岳へ向かう。
鋸岳展望台からは鋸岳のギザギザした稜線と位牌岳が見えた。
基本的に落葉の季節になっていたが、ところどころでまだ紅葉が残っていた。
越前岳の山頂はけっこう賑わっていた。ここで昼食。
天気が良ければ、十里木高原へ下ろうと思っていたが、富士山が見えないのではしょうがない。越前岳から南へ向かう。下っていくと、案外、紅葉が残っていた。
呼子岳を越え、割石峠まで下ると、分岐となる。位牌岳へ縦走したいところだが、この先の稜線はけっこう危ないらしいので、あっさりと左へ下ることにした。沢沿いに下っていくので、歩きやすい道ではなく、下りとはいえペースは上がらない。ある程度下っていくと、それなりに登山道ぽくなった。
バスの時間が気になったが、やがて車道に出るとホッとした。車道をひたすら歩いて、愛鷹登山口まで戻って、バスを待った。
今回は富士山が見られず残念だったが、愛鷹登山口なら籠坂峠よりも近いので、気軽に行ける山だとわかった。今度は快晴の天気の日に登りたいものである。
愛鷹登山口(9:32)→黒岳(10:18-10:21)→越前岳(11:36-11:50)→呼子岳(12:23)→割石峠(12:30)→愛鷹登山口(13:39)