東北の山は標高はさほどでなくとも高山植物が豊富で好きである。
まだそれほど多くの山に登ったわけではないのだが、東北の山というと高山植物のイメージが強い。
鶴岡駅前を6時2分発のバスに乗車。
始めは乗客も少なくガラガラだったが、羽黒山頂に着くまでには座席はほとんど埋まっていた。羽黒山頂で休憩した後、月山八合目へ向かう。道幅の狭い山岳道路をさらに約1時間かけて登っていく。
月山八合目はすごい数の車で驚いた。人の数も多い。
月山八合目からちょっと歩けば高層湿原の弥陀ヶ原である。御田原参篭所の前を通り山頂への登山道をまっすぐ進む。しばらくすると登りになり、途中で振り返れば、湿原を見下ろすことができた。今日もガスがかかっていて、展望がきかなかったので、数少ない展望の一つだった。
月山八合目からの登山道はほとんど急登のないなだらかな道である。
ガスがかかって、景色はほとんど見えなかったが、高山植物はたくさん咲いていたので、花を楽しみながら登っていった。鳥海山とはまた違った花が咲いていたのがよかった。
山頂までの登山道の中程に仏生池小屋があった。ここで休憩している人も多かったが、なだらかな登りで疲れもなかったので、そのまま先へ進む。
雪はまだけっこう残っていて、登山道のすぐ脇まで雪が残っているところもあった。そんなだから、まだショウジョウバカマも咲いていた。
やがて山頂に到着。頂上小屋の前を通って月山神社へ向かう。
月山は信仰の山である。一般の登山者と白装束の人とどちらが多かっただろう?
そんなわけで月山神社の前ではしばらく待たなければならなかった。
山頂付近をしばらくブラブラしていたが、相変わらずガスがかかっていて何も見えなかった。
そして、下山開始。花を見ながら、来た道を引き返していった。
時間と共に少しずつガスが晴れてきて、近くの景色が眺められるようになった。
そんなわけで、登山道で出会った花をいろいろ・・・
帰りのバスには時間的に余裕があったので、弥陀ヶ原の湿原をひとまわりすることにした。
高層湿原には山頂への登山道とはまた違った花が咲いていた。以前から見たいと思っていたトキソウに思いがけず出会えたのがうれしかった。また、比較的最近まで雪が残っていたらしく、まだミズバショウが咲いていたのには驚かされた。
また、この頃になると、山頂方面のガスもおおかた晴れてきて、景色を楽しむこともできたのだった。
弥陀ヶ原はバス停からほんのひと登りのところにあるが、高層湿原に池塘があちこちに点在し、なかなかよいところだった。
月山八合目からのバスはとんでもない渋滞に巻き込まれることになった。
細い山岳道路を大型の観光バスが次々に上がってくるのだ。分散してくるのならまだしも同じ時間帯に集中してくるので、路線バスは大幅に遅れることになった。
弥陀ヶ原は駐車場から30分ぐらいでお手軽に回ってこられるので、お手軽に高層湿原を楽しもうとやって来る観光バスが多いようである。週末ごとにこんな状態らしいので、この時期、時間帯によっては要注意である。
鶴岡駅ではもともと電車の乗り継ぎがよくなかったので、バスの遅れによる影響はなかった。
ところが、JRの特急「いなほ」が冷房故障のため酒田で止まっているとの放送があり、やっぱり帰りが遅れることになった。30分以上遅れてやって来た「いなほ」は6号車が冷房故障のため閉鎖されて、自由席車両が1両のみとなっていた。30分以上も遅れて、しかも冷房は直っていない。
自由席は座れないかと思ったが、ガラガラだったので、問題なく座ることができた。
とはいえ、結局、家に帰ったのは予定よりも1時間以上遅くなったのだった。