例年より早めに梅雨明けして迎えた3連休。連休初日のムーンライト信州は早々と満席だったので、2日目の切符を買っておいたが、天気予報見て中止。そして、連休最終日に変更した。この日はさすがにムーンライト信州も空いていた。
早朝の広河原は、半袖のシャツ一枚ではさすがに肌寒かった。日帰りだからと長袖を持っていかなかったのはまずかったか。雨具は持っていたので、それで寒さをしのぐこともできたのだが、半袖で我慢する。まあ、その程度の寒さだった。
北沢峠から仙丈岳を目指して登山道を登っていく。いつものように、さっさとハイペースで登っていくが、登山口の標高が2000mと高いせいか、すぐに心拍数が上がってしまい、ちょっときつい。一合目、二合目と登っていくが、調子はいまいちだ。三合目まで登ったところで、ペースを落とすことにした。心拍数が上がるだけでなく、ちょっと気分も悪くなりかけていたので、無理せず抑えていくことにした。今日は仙丈岳に登って下りるだけだから、それほど急ぐ必要もなかったのだ。
序盤はひたすら樹林帯を登っていくが、三合目あたりからは、ところどころで甲斐駒ヶ岳や北岳なども眺められた。
大滝頭五合目を越えてしばらくすると森林限界になり、見晴らしが良くなる。北アルプスの槍・穂高連峰などもしっかりと見えた。そして、コイワカガミなどの花もあちこちで咲いていた。
小仙丈岳まで登ると、前方に仙丈岳の山頂が目の前に現れる。ガイドブックなどでよく見る眺めが広がった。甲斐駒ヶ岳、鋸岳、八ヶ岳、槍・穂高連峰、北岳、鳳凰三山、富士山など素晴らしい展望である。
展望の良い稜線を山頂目指して歩いていく。ミヤマシオガマ、イワウメなど花も楽しみながら行った。晴れていたが、さすがは3000m峰、風が吹いていたこともあり、洟を垂らしながら歩いていったのだった。
やがて、仙丈岳の山頂(3033m)に到着。360度の展望を楽しむ。
仙丈岳から塩見岳へ縦走したいところだが、今回は日帰りなので、おとなしく下山することにする。
まずは、真下に見える仙丈小屋へと下っていく。
藪沢カールに建つ仙丈小屋でジュースを買って、休憩。
次は馬ノ瀬ヒュッテへと下っていく。
時間的に十分な余裕があるので、真っ直ぐに下ってしまわず、ちょっと馬ノ瀬の方に寄っていくことにした。このあたりは黄色いスミレがいっぱい咲いていた。よく見ると、花の形に特長がある。
馬ノ瀬から引き返し、少し下っていくと、馬ノ瀬ヒュッテに到着。小屋の裏手でちょっと休憩。
馬ノ瀬から藪沢に下ると分岐になる。藪沢沿いのルートは以前登りで使ったことがあるが、その際は雪渓が残っていたことを覚えている。雪渓が残っていると歩きづらいかもしれないので、今回は藪沢を渡って、大滝頭五合目へ向かうことにした。
このルートでも雪渓を横断する箇所があったが、特に問題なかった。
大滝頭五合目からは登ってきた道を下っていった。
北沢峠に下山したとき、前のバスが出てまだ間もなかった。次のバスまで2時間以上あったが、人が集まったところで、臨時便が出たので、さほど遅くはならなかった。
朝から登り始めて、昼過ぎには下山。下の方は樹林帯だから、直射日光を浴びた時間はそれほど長くはなかったが、標高が高いだけあって紫外線が強く、短時間でもかなり日焼けしてしまった。
やはり、アルプスを泊まりで縦走するときは、日焼け止めを塗らないと、昨年のように思いっきり日焼けして、ヒリヒリすることになりそうである。
久しぶりの仙丈岳で、久しぶりにクロユリに会うことができた。これが見たいと思っていたので、クロユリを見つけて、今回の目的達成の山歩きだった。
しかし、それにしても登りであっさりと心拍数が上がってしまうのにはまいった。この調子ではロングコースの縦走はむずかしいのではないか? やはり体力が落ちたということか? この先にちょっと不安を残す山歩きとなった。