西穂高岳

日付 :2008/09/14
コース:上高地→西穂山荘→西穂独標→西穂高岳→西穂独標→西穂山荘

 夜行のベイドリーム横濱は意外と空席があった。払い戻しした人が多かったのだろうか?
 私の隣の人は甲府で降りたので、甲府から先は体を横に倒すことができて楽になった。
 4時32分、松本に到着したが、4時45分の臨時便は運行しておらず、6時35分の始発まで2時間待たなければならず。(-_-;)
 そんなわけで、上高地で準備を整え、出発したのは8時40分だった。
 気になる天気だが、ちょっと雲は多かったが、上高地は晴れていた。

穂高連峰を望む
梓川沿いの遊歩道から穂高連峰を望む

 梓川沿いの遊歩道を歩いて、田代橋を渡り、西穂山荘への登山道に入る。
 新穂高温泉からロープウェイを利用すればお手軽に西穂の稜線に出られるので、上高地から登る人は少なくて、静かな登山道だった。
 途中、平坦なところも出てくるが、西穂山荘までひたすら登っていく。
 中尾峠からの登山道と合流すると、西穂山荘までもう一息である。
 10時46分、西穂山荘に到着。
 山荘の前は大勢の登山者でにぎわっていた。それまでの静かな登山道から一転してすごい数の登山者に驚いた。新穂高温泉からロープウェイ利用の人が多いだろうとは思ったが、これほど多いとは・・・。今夜は相当窮屈な思いをするのでは・・・と思った。
 西穂山荘でジュースを飲んで休憩。
 10時51分、出発。
 登山道もかなりの人。西穂山荘に荷物を置いて、軽装で登っている人が多かった。ハイキングに来たといった感じの人が多かった。
 西穂独標までは危険箇所のない普通の登山道である。
 11時44分、西穂独標(2701m)に到着。大勢の人でにぎわっていた・・・というより大混雑だったというべきか。独標からはピラミッドピークや西穂高岳が見えたが、奥穂高岳のほうはガスがかかっていて見えなかった。

ピラミッドピーク、西穂高岳ほか
ピラミッドピーク、西穂高岳、その先の山々(西穂独標から)

 ロープウェイ利用でハイキングに来た人たちは独標まで登って引き返すようである。独標には立派な標識もあるので、ここまで登れば満足して下山できるというものなのだろう。標識がなければ、山頂まで登らなければと思ってしまう人も多いだろうから、あの標識は無理せず下山させるために大いに役立っているのかもしれない。

 11時47分、独標を出発。
 独標から先はそれまでの登山道とは一変する。いきなり急な岩場の下りとなるので、慣れない人はやはりここで引き返そうと思うだろう。ここからは両手をついての岩場のアップダウンが続くことになる。西穂高岳まで大小13のピークを登るんだとか。登山者もグッと少なくなる。

 ピラミッドピークにも標識があって、休憩している人たちがいた。この先、さらに登山者が少なくなったような気がしたが、気のせいか?

西穂高岳
西穂高岳(ピラミッドピークから)

 12時44分、西穂高岳(2909m)に到着。
 大勢の登山者でにぎわっていたが、奥穂高岳から縦走してきた人たちもけっこういた。すぐ隣のピークにも奥穂からやって来た人たちが休憩していた。思っていた以上に奥穂〜西穂を縦走する人たちは多いようである。
 西穂山頂から奥穂方面はガスっていて、よく見えなかったのだが、ときおりガスがちょっと切れたときにチラッと見える奥穂への稜線は、あんなところに本当に登山道がついているのか?と思うほど険しい。
 今日は西穂山荘泊まりなので、時間に余裕があるから、のんびりと山頂で休憩していた。

山頂から登ってきた道を振り返る
ピラミッドピーク(中央)、西穂独標はその左(西穂高岳から)
ガスの中に西穂から先の稜線が少し見えた
西穂高岳から先の険しい稜線はガスっていたが少しだけ見えた

 1時17分、山頂を出発。登ってきた道を引き返していく。
 岩場は下るよりも登るのほうが簡単、下りのほうが危ないから注意してくだっていく。山頂直下に1箇所ちょっと嫌らしいところがあった。あとは、特段問題ない岩稜歩き。

小さなピークが続く
独標まではいくつもピークを越えて下っていく

 2時12分、西穂独標に到着。ここでまたしばらく休憩し、2時22分、出発。
 独標からひと下りすれば、岩稜は終わりで、あとは普通の登山道である。
 飛騨側はガスがかかって笠ヶ岳など全然見えなかったが、上高地のほうは晴れていて、霞沢岳などもよく見えていた。

霞沢岳
霞沢岳はよく見えた
ピラミッドピークと西穂独標
ピラミッドピークと西穂独標
西穂高岳〜ピラミッドピーク〜西穂独標
西穂高岳を振り返る。中程左にピラミッドピーク、右の台形のようなのが独標。

 3時5分、西穂山荘に到着。さっそく宿泊の受付。布団2枚に3人ということだった。午前中、上高地から登ってきた時には、あまりの数の人に相当の混雑を覚悟したが、ロープウェイ利用で簡単に登れるだけあって、小屋に泊まらず下山してしまう人も多いのだろう。

 夕食後、カメラを持って外に出れば、ちょうど日没の時間。山荘から登山道を少し登れば、展望が開けて、夕暮れの山並みを眺めていた。日中は見えなかったが笠ヶ岳もこの時間にはガスも取れて、はっきりと姿を見せてくれた。

夕日
夕日
夕暮れの笠ヶ岳
夕暮れの笠ヶ岳
正面に焼岳、左奥に乗鞍岳
正面に焼岳、左奥に乗鞍岳

 西穂山荘は混雑が予想されたが、結局、布団は一人で一枚使うことができたので、窮屈な思いをすることもなかった。

 西穂高岳は新穂高温泉からロープウェイを利用できるため穂高連峰の中では最もアプローチがよいが、だからといって穂高の初心者向けというわけでもないようである。西穂独標までなら誰でもたやすく行けるが、独標から先の岩稜歩きは、涸沢から奥穂高岳に登るルートよりもきついのではないか。
 今回、久しぶりに北穂〜奥穂あたりに行きたいとも思ったが、西穂にはまだ行ったことがなかったし、一泊ということもあり、お手軽に西穂に行くことにした。でも、西穂に登るだけでも十分に楽しめた。やっぱり、穂高はいいなぁ〜。

 西穂〜奥穂を縦走する人がけっこう多かったらしいが、やはりこのルートは相当にシビアーなようである。何箇所か危ないところは要注意のようだし、何よりも途中で息をつけるような場所がほとんどなく、6時間ずっと緊張の連続という話を聞いた。やはり北穂〜奥穂や大キレットほど簡単には歩けないようである。


上高地(8:40)→西穂山荘(10:46-10:51)→西穂独標(11:44-11:47)→西穂高岳(12:44-13:17)→西穂独標(14:12-14:22)→西穂山荘(15:05)

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