7月31日の夜、多少の余裕を持って家を出た。
ところが、小田急線は車両故障のために遅れがでていた。こんなことでムーンライト信州に乗り遅れたのではたまったものではない。やきもきさせられたが、横浜線の八王子行き最終電車には余裕で間に合った。終電ということで、町田駅では小田急線の遅延に合わせて、数分停車していた。
八王子駅を0時40分発のムーンライト信州は数分遅れて到着した。これも小田急線の遅延の影響か?
ムーンライト信州は当然の満席。
町田駅の売店で買ってきたビールを飲んだが、その程度ではなかなか眠ることができない。通勤電車であっさりと眠りこけてしまうことを考えると不思議なものである。
(それでも、適当にうとうとしていた。)
松本で乗客はグッと減るが、まだ隣は空かない。通路側の席だったら、他の空いている席に移動して横になったのだが、窓側だったのでじっとしていた。
信濃大町でようやく空いて、白馬まで横になる。横になるだけで、けっこう楽になった。
白馬駅を出ると、すかさずタクシーの運転手から声をかけられた。
猿倉まで4人で3600円、1人900円でバスより安いということだった。
すぐに4人集まって、猿倉へ向かう。
猿倉でおにぎり食べて出発の準備をする。
6時17分、猿倉を出発。
歩き始めて、まもなく林道に出ると、しばらくは林道歩きが続く。
やがて、林道が終わり登山道になると、ところどころでキヌガサソウが咲いていた。初めて見たが、けっこう大きな花である。
6時54分、白馬尻に到着。
ここから、いよいよ大雪渓の登りとなる。
軽アイゼンをつけて大雪渓を登っていく。
雪渓の上はさすがにちょっと涼しい。
雪渓のあちらこちらに石(岩)が転がっていることからもわかるように、大雪渓はけっこう落石も多い。ときどき落石による不幸な事故も起きているから油断できない。雪渓上の落石は音がしないというから下ばかり見ていてもいけない。こういう危ない場所は早く通過してしまうに限るのだが、大雪渓はけっこう長いのだ。
やがて雪渓歩きは終了し、右手(左岸)の登山道に取り付く。
しばらくは急斜面を登っていく。
やがて、お花畑に突入。
たくさんの高山植物が咲き乱れており、花を楽しみながら登っていく。
9時20分、村営頂上宿舎に到着。ここで、稜線に出て、白馬岳に向かう。
左手、旭岳の下には雪田が広がっている。
登山道脇には高山植物も咲いており、ミヤマオダマキを見つけた。
頂上宿舎からの登りですらちょっときつかったので、白馬山荘で休憩したかった。しかし、のんびりしているとくもってしまうと思い、我慢する。(でも、本当はこの辺でちょっと食事すべきだったかな。)
9時54分、白馬岳の山頂に到着。写真を撮ったりして、少し休憩。
10時5分、白馬岳を出発。頂上宿舎までは下りなので楽である。
前方には、杓子岳と鑓ヶ岳が見えるが、この2つけっこう登らなければならないじゃん。(前回はガスっていて、ほとんど展望なかったし、どんな山だったかほとんど覚えていない。)
頂上宿舎を過ぎると、小さなアップダウンが続く。たいした傾斜ではないが、今回はこの時点ですでにきつくなった。
縦走路は杓子岳の山腹を巻いており、この道をたどるなら楽ちんである。杓子岳は前回登ったことだし、今回はパスしてもいいかと思ったのだが、前を行く人たちが山頂へ向かうのを見ると、やっぱり私も杓子岳に登ることにした。しかし、この登りは急斜面なので、けっこうきつい。
11時29分、杓子岳に到着。ここでしばらく休憩。けっこうくもってきており、白馬岳は見えなかったが、旭岳〜清水岳のほうは見えた。
11時56分、杓子岳を出発。一旦下って、またけっこう登らなければならない。(今回、頂上宿舎までは良かったが、稜線に出てからはコースタイムで歩くのがやっとという情けなさ。前方をおばさんたちが歩いていても、追い抜くどころか離されたり・・・。食事が十分でなかったから、ガス欠になったようである。)
ゆっくりだろうがなんだろうが、とにかく歩いて、12時51分、鑓ヶ岳に到着。すでにくもっていて、あまり展望は望めなかった。天狗山荘も見えたと思ったら、ガスがかかって見えなくなってしまった。鑓ヶ岳でまたしばらく休憩。
1時22分、鑓ヶ岳を出発。
天狗山荘は遠くない・・・と思ったが、やっぱりすぐには着かず。疲れた体には長く感じられた。
2時4分、ようやく天狗山荘に到着。
受付を済ませたあと、生ビールを飲み、そうめんを食べた。
その後、カメラを持って、外に出て行った。小屋の前には雪田があり、雪解け水が豊富だった。
そして、このあたりにはウルップソウやチングルマなどけっこう咲いており、クジャクチョウが花を求めて飛び交っていた。
稜線上ではウルップソウはもう終わりだったが、天狗山荘のあたりではまだけっこう咲いていた。
前夜は夜行でろくに眠れなかったし、今日はバテて疲れたから、夕食前に横になったらあっさり眠ってしまった。小屋の人が夕食に呼びに来たのも気がつかなかったが、周囲の人たちの動きで目が覚めて、時間どおりに夕食にありついた。
天狗山荘では、6人部屋に3人だったので、余裕があり、いびきに悩まされることもなく眠ることができた。
一日で思いきり日焼けしてしまい、腕や手の甲など真っ赤になっており、首筋もヒリヒリした。
猿倉(6:17)→白馬尻(6:54)→葱平(8:09頃)→頂上宿舎(9:20)→白馬岳(9:54-10:05)→頂上宿舎(10:22)→杓子岳(11:29-11:56)→鑓ヶ岳(12:51-13:22)→天狗山荘(14:04)