以前から行きたいとは思いつつ、なかなかいけなかった尾瀬。ニッコウキスゲの時期に一度行ったことがあったが、それはもうはるか昔の話。ミズバショウの時期に行ってみたいとも思っていたが、ただでさえなかなか行けないでいるのに、梅雨時にそうそう行けるわけがない。尾瀬の山小屋は完全予約制だが、雨の多い時期に、一週間ぐらい前から予約を入れる気にはなれないのである。
週間予報では、この週末も雨だったから、やっぱり尾瀬には行けないと思っていた。
ところが、金曜日になって、天気予報が大きく変わり、急転直下、思いがけず、尾瀬に向かうことになった。
午前6時30分、御池から沼山峠行きのバスに乗る。
沼山峠バス停から沼山峠を越えて、尾瀬沼へ向かう。沼山峠展望台まで行くと、尾瀬沼が見えるのだが、今日はくもっていて、いまいちの展望だった。
尾瀬沼へ下っていくと、やがて湿原になり、ミズバショウほかいろいろな花が迎えてくれた。
あちこちで立ち止まって写真を撮りながら尾瀬沼を一周。
朝のうちは人も少なかったが、お昼頃になると団体さんも多くなった。
普段なら団体さんを見れば、さっさと追い抜いていったりするところだが、今回はいつもと逆パターンをとることにした。尾瀬沼から沼山峠へ戻る際、後から団体さんがやって来るのを見ると、分岐する道へ逃げて、団体さんが通過したあとにゆっくりと歩いていった。帰ってしまうのが惜しい、そう感じられる、心に残る尾瀬だった。