以前はときおり訪れていた箱根も最近はすっかりご無沙汰していた。
昨年末あたりからチラチラと頭をかすめつつ、行きそびれていたが、レース後まもない今回はちょうどよいと思って、久しぶりに箱根を訪れることにした。2000年以降では今回が初めてである。
地蔵堂からまずは車道に沿って登っていく。しばらくして、足柄古道に入るが、途中で何度も車道を横切るのが興醒めである。
足柄峠まで登れば、富士山が前にさえぎるものなくよく見える。とはいうものの、今日は空が白っぽく、いまいち引き立たない。
足柄峠から金時山へは、途中まで舗装された道で、あまり山らしくない。やがて、未舗装の道になるが、それでもほとんど平坦な道が続く。最後の最後にようやく山らしくなる。金時山の登りは、金属製の階段がいくつも設置された急な登りである。
箱根の外輪山は全般的になだらかな山が続いているが、金時山だけは頭一つ高く飛び出ており、遠くから見ても特に目立つ山である。だから、金時山からの眺めも良い。(ただし、山頂は大勢の人でにぎわっていたので、景色だけを撮ろうとすると、ちょっと苦労した。)
金時山からちょっと急な道を下っていく。多少ぬかるんでいたが、表尾根や大倉尾根のことを考えれば全然大したことない。
矢倉沢峠まで下って、明神ヶ岳へ向かって登り返していく。開けたところで振り返ると、独特な形の金時山がよく見えた。
明神ヶ岳へ向かって登っていくが、外輪山はほとんどなだらかな道である。
明神ヶ岳へ向かう途中、北側が開けて、丹沢山塊が一望できるところがあった。霞んでいたのが残念なところだが、ホームグラウンドが一望できたのはうれしかった。
明神ヶ岳からは金時山から歩いてきた稜線が一望でき、金時山の真上に富士山も見えるのだが、山頂付近には雲がかかっていたし、この時間にはかなり霞んでしまっていた。
明神ヶ岳から明星ヶ岳にかけても概ねなだらかな道が続く。こんな道が、箱根外輪山の特長と言ってよく、丹沢あたりと全然違うところである。走ったりするなら、丹沢などよりもよいコースと言えるが、ちょっと単調でおもしろみに欠けるという気もする。
細長く、あまり山頂らしくない明星ヶ岳を通過し、塔ノ峰へ向けて下っていく。
一旦、車道に下りると、しばらくは車道に沿っていく。
再び、登山道に入って、少し上っていくと塔ノ峰。
塔ノ峰から箱根湯本へ向かって下っていく。急坂を下っていくと、やがて阿弥陀寺に到着。一口水を飲んだ後、舗装路を箱根湯本まで下っていった。
すっかり暖かくなったので、今回は半袖のTシャツでOKだった。前半はランニング用の薄手の手袋をつけていたが、後半はまったく必要なくなった。日当たりの良い稜線では鮮やかなオレンジ色の羽のヒオドシチョウも飛んでいた。すっかり春の陽気の一日だった。