今の時期、雨が降れば山では雪になるのが普通である。
しかし、気温が高かったため、昨日は山の上でも雨だった。だから、今朝、小田急の電車から見る丹沢の山並は全然白くなかった。でも、富士山は真っ白だった。
御殿場駅に到着すると、階段を駆け上がって、改札を通り、階段を下って、バス乗り場へ向かう。30分待ちも覚悟していたのだが、何とか間に合って、河口湖行きのバスが止まっていた。乗ろうと思ったところでドアが閉まったので、急いで前に走っていくと、運転手さんが気付いて、ドアを開けてくれた。バスの乗客はたったの2人。図書館前で1人降りると、貸し切り状態になった。
朝のうち晴れてよく見えていた富士山も籠坂峠に着く頃にはすっかり雲に隠されてしまった。そして、三国山稜の上には細長く雲がかかっていた。
昨日はこの時期には珍しくかなりの大雨になった。表尾根あたりだと相当ぐちゃぐちゃになってそうだが、三国山稜は火山礫だから水はけがよい。
アザミ平まで行ったら、杓子山や御正体山、奥には奥秩父の山並も見えた。三国山稜の上には雲があったが、北に見える山は晴れていた。
三国山から三国峠へ下っていこうとすると、何やら雨の気配。
くもっているのは三国山稜だけで、周辺は晴れていると思っていたのだが、三国峠へ下っていくと、いつの間にか雲は空全体に広がっていた。
この冬、山中湖は全面結氷したというが、昨日の雨でどうなったのか? 鉄砲木ノ頭に登っていく途中、山中湖が見えたが、くもっていてよくわからない。下の写真を撮ったときはまだ良かった方である。
鉄砲木ノ頭に着いた頃、小雨になったので、ザックカバーを出した。本降りになるようなら、山中湖側に下山して、あっさりと帰ろうかと思ったが、雨は大したことなく、切通峠に着く頃にはやんでいた。それで、切通峠から丹沢湖へ向かうことにする。切通峠から浅瀬入口バス停まで16.1kmだが、ほとんどは林道だから、のんびり走っていくことにする。
やたらと長い林道だが、この林道沿いには世附の大棚という丹沢随一の水量を誇る滝がある。この道を通るなら、この滝を見に寄っていかない手はない。というわけで、当然今回もこの滝を見ることにした。
世附の大棚は、二条になって落ちているのだが、下の写真を撮った場所からは、左の滝は下の方がちょっと見えるだけである。滝壺近くまで行けばいいのだが、この寒い時期、下手に滑って水の中に落ちたりしたら洒落にもならないので、やめておく。
写真も撮ったことだし、さあさあ、帰ろうかと思いつつ、来た道を登っていく途中、滝の方につづく細い踏み跡を見つけた。これはいいかも、と思って、そろそろとたどっていくと、下からは見えなかった左側の滝がよく見えた。右側の滝は手前の木が邪魔しているが、それでも上の写真と合わせれば、大棚の全貌が大体わかるというものである。
世附の大棚をいつもと違う角度からも写真を撮って、とりあえず今回はこれで満足して帰ることにする。
林道から夕滝を見物し、浅瀬のゲートを越えると、世附川は丹沢湖に流れ込む。丹沢湖北岸の道路を相変わらずののんびりペースで走っていく。
滝壺橋の上からは滝壺沢の滝が眺められる。橋の上からだと見下ろす形になるが、けっこう落差のある滝で下から見れば、もっと立派に見えるのだろう。
丹沢湖バス停まで行って、時刻表を見たら、次のバスまでは30分以上あった。お腹も空いていたので、近くのお店に入って、おそばを食べてから帰ることにした。