丹沢三峰のコースは、適度な長さがあり、中盤まではずっとなだらかで、歩きやすいから好きである。暖かい時期はヤマビルがいるから敬遠してしまうが、今の時期ならばまったく心配ない。一般に丹沢山まで歩くには長いコースだから、登山者も少なく静かなコースである。コース中には、一部崩れているようなところもあるが、注意して歩けばまったく問題ない程度の道である。
天気予報では、土曜日は風が強くて、体感温度はかなり低くなるが、日曜日は風もおさまって暖かくなるとかいうので、日曜日にしようかとも思ったが、多少の寒さは我慢することにした。
宮ヶ瀬行きのバスも先月あたりは長い列ができるほど乗客が多かったが、さすがに年末押し詰まってきて、寒くもあるし、登山者も少なくなったようである。
昨年の年末訪れたときは、あちこちでヤブツバキが咲いていたので、今回もと思ったのだが、まったく咲いていなかった。となると、写真に撮るものもほとんどなく、丹沢三峰目指して登っていくしかない。天気予報では、今日は風が強いということだったが、前半はまったく風を受けることもなく、それどころか尾根の南東側に道がついている部分などは、暖かくて、手袋もつけたりはずしたりという状態だった。
松小屋ノ頭の南側を巻いていくあたりまではずっと楽な道が続いている。P1047への登りから本格的な登りとなる。
けっこう登って、ようやく本間ノ頭にたどりつくちょっと手前で丹沢山や不動ノ峰が眺められた。丹沢三峰は全般的に樹林に覆われていて開けたところがないが、それでも所々で展望が得られる。そのうちの1つである。
本間ノ頭でちょっと休憩。
この先、アップダウンの連続となるが、このあたりから風が強くなってきた。ビュービューと強い風が吹いており、顔が冷たくなってしまう。樹林に覆われたこのあたりでさえそうなのだから、開けた稜線ではいったいどうなってしまうのか心配になった。
雪のほうは、丹沢三峰のあたりから、うっすらと積もっていたが、アイゼンやスパッツなどは特に必要としない程度の雪だった。
丹沢山の山頂はきっと寒いだろう。そう思っていたのだが、山頂に着いてみたら、案外寒くはなかった。強風が収まってきたのだろうか。天気は良かったのだが、富士山の山頂付近は雲に隠されてしまっていた。
丹沢山から塔ノ岳の稜線も風が強ければ寒いだろうと思っていたが、特に寒くはなくて、ホッとした。丹沢三峰の登山道ではたった2人に会った程度だったが、丹沢山からはけっこう歩いている人も多い。
塔ノ岳北面には雪がついており、早朝など凍っていれば、注意が必要だが、今回は特段問題なし。
塔ノ岳に着いた時点では、まだ富士山頂に雲がかかっていたが、少し下っていくと、ようやく雲が取れたので、写真を撮った。
鍋割山稜へ向かうと、大丸のあたりは10日に訪れたときと同じ程度にうっすらと雪が残っていた。
鍋割山に着いたら、今日はクリスマス・パーティーやるから泊まってきなって言われた。何やらすごいスモークチキンを見せられ、さらにはケーキも作るという。こんなときは、予定変更してでも泊まっていった方が得なのは確かである。しかし、日帰り予定の人間が下山しないと、どこかで野垂れ死んでいるのではないかと余計な心配をかけることになるので、やはり下山してしまった。もったいないことをしたな〜。