12月上旬、低いところで紅葉が楽しめるが、山の上はもう冬である。今回は、下の林道で紅葉を楽しみ、山の上では霧氷を見ることができた。霧氷はいつでも見られるというわけではないから、運次第である。
土曜日は晴れという天気予報を信じて外へ出てみれば、まるっきりくもりで、いきなりテンションが下がる。
今回は、大倉から戸川林道の紅葉を眺めながら登っていく。山には雲がかかっているから、今回の楽しみは林道の紅葉だけかもしれない。
いつもなら書策新道を登っていくところだが、今回はちょっとだけ趣向を変えて源治郎尾根を登ることにした。整備された登山道ではなく、単なる踏み跡なので、詳細についての記載は控えたい。源治郎尾根の上部で草に霧氷がついていたので、塔ノ岳のあたりでも霧氷が見られるのではと期待がふくらむ。
ひょっこりと大倉尾根の登山道に飛び出し、花立へ登っていく。やはり霧氷がついていた。こんな天気でも登った甲斐があったというものである。
塔ノ岳山頂付近も、もちろん霧氷がついていた。けど、霧氷がつくくらいだから、当然寒い。ちょろっと写真を撮ったあと、尊仏山荘に逃げ込む。こういう寒い日に外でじっとしていると寒いから、小屋の中はけっこう混んでいた。
11月の下旬から長袖のシャツを着ていくようになったが、冬でも行動中は長袖シャツ一枚ということが多い。歩いているときはいいが、休憩中は小屋に入っていても必ずしも暖かくなるわけでもない。もちろん寒ければ、ジャージを着ればいいのだが、特に寒い場合を除いて、面倒くさいからそんなことしない。今回も小屋の中はそんなに寒くはなかったが、鼻水が出てくるのはいかんともしがたかった。で、軽く食事を済ませると、さっさと出発することにした。
塔ノ岳から鍋割山へ向かう。
鍋割山稜でもあちこちで霧氷が見られた。まったく、今回は思いがけずいいものを見ることができた。12月になって、こんな天気の日には霧氷が見られると知ってはいても、登り始める時点ではまったくそんな期待はしていなかったから、よかったよかった!
鍋割山でしばらく休憩。というよりも、随分長居をしてしまったのだが、しばらくすると、いつの間にか晴れていて、富士山が眺められた。檜洞丸や蛭ヶ岳、塔ノ岳なども眺められたのだが、いずれも霧氷で白くなっていた。日が差したおかげで、ちょっと暖かくなった。(それまで鍋割山頂でも気温1℃程度だった。)
帰りの西山林道では、再び紅葉を楽しみながら大倉まで走っていった。
県民の森の案内看板のところにあるサザンカは、しばらく前から花が咲いていたが、今日もまだしっかりと咲いていた。