雪のある間は、主脈や主稜の日帰り縦走はかなり無理があるが、丹沢三ツ峰ぐらいならいいだろう。昨年の秋、このコースを登って以来、すっかり冬のお楽しみコースとなりつつあり、雪のある間に行ってみようと思っていた。ところが、前回は、雪が多く、トレースもなかったので、断念。しかし、この1週間の間にトレースがついただろうし、けっこう雪も解けたらしいから、今回は、宮ヶ瀬から登って行くことにした。
宮ヶ瀬行きのバスは、土山峠で団体さんがどっと降りると、残る乗客はたったの2人。三叉路で降りたのは、今回も私1人だった。
今週は、春めいて、すっかり暖かくなった。今日も暖かそうなので、長袖シャツはやめて半袖のTシャツ+ジャージで登ることにした。
丹沢三ツ峰のコースは、丹沢三ツ峰の部分は稜線を忠実に歩いていくことになるが、それより下はすべてピークを巻いていくことになる。南面を巻いていくところには、もちろん雪はないが、北面を巻いていく場合は、しっかり雪が残っている。一旦解けた雪が凍り付いている場合があるので注意が必要だが、今回は、10cm程度の雪が残っていたので、さほど問題なかった。雪の上には足跡がついていたが、どうも歩幅が合わず、ちょっと歩きにくかったりした。
思ったほど雪はなく、丹沢三ツ峰への登りにさしかかっても、たいした積雪ではない。先週とは大違いである。木の根の周りが丸く雪が解けていた。ときおり、ズボッとはまるところもあったが、特に問題ない。
丹沢三ツ峰にさしかかったあたりから、風を受けるようになり、手袋なしではさすがに寒く、片手をポケットにつっこんで歩いていった。登山者少ないコースだが、登っている人1人、下りてくる人は7〜8人ぐらい会ったのではないか。
丹沢山の山頂は、けっこう人がいた。ベンチはまだ雪に埋もれていたので、適当なところで荷物を下ろしてちょっと休憩。風が寒くて、手袋を着ける。くもっていたものの、富士山は眺められた。
丹沢山から塔ノ岳への登山道は、まだまだけっこう雪が残っているとはいえ、先週とは大違い。先週は、内心大喜びで、快適に歩いていったが、今回は、ズボッとはまってしまうところもけっこうあり、もはやあまり楽しくもない。すでに大勢の人に歩かれていることもあり、丹沢三ツ峰のコースよりも状態は悪かった。
塔ノ岳も雪は少なく、すでに地面が露出しているところもあった。塔ノ岳から蛭ヶ岳方面を眺めても、南面はほとんど白くないので、写真を撮ろうという気にもならない。(丹沢三ツ峰のほうから見ると、まだまだかなり白かった。)
大倉尾根の下りも、先週までとは大違い。シャーベット状でずるずると滑りやすい。それでもずるずると靴を滑らせながら、さっさと下りていく。一度、足を滑らせたが、木の枝につかまって転倒は防ぐ。アイゼン付けないばかりにすってんころりんと転んだのではみっともない。本当に転びそうになったのは1回だけで、実際、それほどたいしたこともなかった。しかし、すでに完全に雪が解けて、ぐちゃぐちゃになっているところもあって、うれしくない。
鍋割山稜も大丸のあたりはまだけっこう雪があったものの、小丸のあたりまでいくと、うっすらと残る程度だった。鍋割山も雪はおおかた解けてしまっていた。
鍋割山から後沢乗越へ下っていく途中、登山道の右手に獣が逃げる気配。何がいるのかと見たときにはすでに姿は見えず。シカよりも警戒心が強かったようである。あたりを見ると、地面を掘り返したようなところがいっぱいある。イノシシでもいたのだろうか?
西山林道を大倉に向かって下っていくと、またまた何やら妙な音がする。何か獣がいるのかと思って、あたりの様子をうかがうが、正体は水たまりのカエルだった。話には聞いていたが、なるほど、これがそうだったのか。今の時期、水たまりで産卵しているようである。