昨年の夏は、丹沢以外の山へはどこへも行けなかったので、今年はチャンスがあれば、すかさず行こうと思っていた。そして、この3連休。すでに梅雨明けして、猛暑が続いていたので、これはもう行くしかない。しかし、そうは言うものの、なかなか行き先が決まらなかった。行き先が決まったのは15日。16日にムーンライト信州号の指定席券を買って、17日の夜、出発となった。
18日、早朝、白馬駅に到着。当初の予定では、大雪渓を登っていくことにしていたので、猿倉行きのバスに乗ろうとしたのだが、なんと大雨のため通行規制がかかっており、バスが出ていない。すでに天候は回復してきているとはいうものの、通行規制がいつ解除されるかはわからない。それで、予定変更して、栂池から登っていくことにした。
栂池から登る場合、ゴンドラリフトとロープウェイを利用して標高1,829mまで簡単に登れてしまうから楽である。大雪渓を登るよりも白馬大池から小蓮華山を越えていくコースのほうが、稜線歩きが好きなポチには合っているかもしれない、と一応納得することにする。
7時45分、栂池平からスタート。日帰りと違って、荷物も多くなるから、いつもの丹沢のように走ったりはしない。樹林帯を登っていくと、すぐに暑くなって、上着を脱いでTシャツ一枚となる。
8時23分、天狗原に到着。8時25分、出発。
雪田を渡り、斜面を登り切ると、やがて平坦になる。8時59分、乗鞍岳に到着。
乗鞍岳の先、白馬大池の北側を回り込むように進んでいくが、Tシャツではちょっと寒くなり、上着を着る。このあたりまでは、なんとか展望を楽しむことができた。
9時22分、白馬大池山荘に到着。このあたりで、ちょっと写真を撮ったりして休憩し、9時28分、出発。ここから稜線を上がっていくことになるのだが……
稜線上は風が強かった。くもっていて、展望はまったくなし。小雨も降ってきたりして、雨具を着用。あちこちに高山植物の花が咲いていたが、立ち止まって写真を撮るというような状況ではなかった。
10時34分、小蓮華山に到着。そのまま先へ進む。
とにかく西からの風が強かった。横から強い風を受けるので、風で登山道を踏み外さないように注意して歩いていく。展望まったくなし。高山植物は、シナノキンバイ、ハクサンイチゲ、コバイケイソウ、コマクサ、ウルップソウ、チシマギキョウ他、けっこういろいろ咲いていたが、写真を撮っているような状況ではなかった。
11時46分、白馬岳に到着。そのまま素通りで下りてしまう。
11時59分、白馬山荘に到着。当初の予定では、天狗山荘まで行くつもりだったが、この天候ではとてもそんな気にはなれない。明日、天候が回復することを期待して、あっさり今日はここでやめにして泊まることにする。小屋の中もストーブのない部屋は寒かった。外は強風がビュービュー音を立てて吹き荒れていた。明日は、はたして天候回復してくれるのだろうか?
(2日目)
5時37分、白馬山荘を出発。
天気はくもり。小屋の中にいて、風の音が聞こえなかったので、昨日ほど風は強くはなさそうだった。とはいえ、昨日ほどではないが、やっぱり、けっこう強い風が吹いていた。
杓子岳、鑓ヶ岳と縦走することにしたが、この天気では、やはり歩いている人は少なかった。
6時33分、杓子岳に到着。
鑓ヶ岳へ向かって登っている途中、目の前に雷鳥登場。かわいい雛を5〜6羽連れて、登山道沿いに歩いていた。けっこう強い風が吹いていたので、親鳥が立ち止まると、雛たちは親鳥の体の下に入り込む。親鳥が歩き出すと、その後をトコトコとついていく。見ているだけでかわいいが、こちらもあんまりのんびり眺めている状況でもない。カメラを濡らすわけにはいかないから、写真もせいぜい1枚撮るのがいいところ。
7時13分、鑓ヶ岳に到着。
天気が良ければ、不帰キレットを越えていく予定だったが、この天候ではしかたがない。鑓ヶ岳の先の分岐で、あっさりと鑓温泉方面へと下っていった。しばらく下っていくと、強風を受けることもなくなり、ところどころで写真を撮りながら下っていった。
クサリ場のあたりまで下ると、ようやく景色も眺められるようになった。けっこうちょくちょく荷物を下ろしては写真を撮ったりしていたので、歩くペースは遅くなった。
9時17分、白馬鑓温泉に到着。
白馬鑓温泉から小日向ノコルまではトラバースしていくことになるので、いくつか雪渓を渡っていった。
ときどき雨滴が落ちてくるので、なかなか判断に迷ったが、暑くなってきたので、少しずつ着ているものを脱いでいき、最終的にはTシャツ一枚で猿倉に下りていった。
11時49分、猿倉に到着。
今回は、天候悪く、稜線上でまったく展望を楽しむことができず残念。高山植物は、けっこういろいろ見ることができたが、天候のせいもあって、ほとんど写真を撮ることができなかった。
まあ、こんな天気だったからこそ雷鳥に会えたといえるのかもしれないが。
ともかく、昨年は一度も登ることができなかったアルプスに行けたので、それなりに楽しめた今回の白馬岳だった。(ウソつけ!)