当初の予定では、このコースは来週行くはずだった。
しかし、朝、天気予報を見ていて考えが変わった。どうも来週は天気が不安定で、くもりや雨が多いのだ。次の週末は土曜日しか都合がつかないから、もし土曜日に雨が降ってしまえば、中止ということになり、ツツジを見損なってしまう可能性がある。それで、天気のよい今日、このコースをやることにした。先週の状況からして、今週は、ツツジコースは間違いなくツツジが咲いているはず。高いところはまだとして、金山谷乗越付近なども当然ツツジが咲いているはずである。
5月下旬、西丹沢自然教室行きのバスは大混雑する。この時期だけは、西丹沢へ向かう登山者が圧倒的に多いので、バスもかなり増発されることになる。檜洞丸のツツジはあまりにも有名になってしまったので、この時期は登山者がものすごく多くてたいへんである。
さて、今日はどうかといえば、新松田駅前の登山者の数は、たいしたこともなく。今年のツツジが例年よりも早いということは、まだあまり知られていないのか。それで、御殿場線に乗って、谷峨からバスに乗っていった。バスは空いていて、余裕で座っていける。だいたい、今の時期ならそんなものだろうが、ツツジの時期は、普通、こうはいかない。
西丹沢の山は、基本的に登山者が少なく、静かでいい。来週ともなれば、どっと登山者が押し寄せてくるのだろうが、今週は、まだ登山者の数も少なく、快適に登っていく。
今日は、晴れて、まずまずの天気であり、展望園地からは残雪の富士山が眺められた。
シロヤシオは、昨年、一昨年と2年連続でダメだった。昨年も5月下旬〜6月上旬に2度ほど今回のコースをやったが、シロヤシオは、花のついている木が本当に少なかった。先週、見た感じでは、昨年よりは花のつきは良さそうだと思ったが、はたしていかに…
展望園地から上に登っていくと、チラホラとツツジの花が見られるようになった。
そして、さらに登っていくと、いっぱい花を付けたシロヤシオもあちこちに。3年前の見事なツツジには比ぶべくもないが、昨年などから比べれば、やはり花のつきはよかった。トウゴクミツバツツジも咲き始めており、けっこう楽しめた。山頂付近は、標高が高い分、まだ咲いておらず、来週あたりだろうか。
青ヶ岳山荘の前で昼食をとっていたら、小屋番のとんぼさんがやってきた。とんぼさんによると、ツツジは3年連続ダメということだった。うーん、きびしい。「コーヒー飲んでくか」と言われて、小屋に入る。お金を出そうとすると、「ごちそうするって言ったろ。」まったく、商売っ気のない小屋番さんである。
檜洞丸から臼ヶ岳へと向かう。けっこう下っていくので、再びツツジの花を楽しんでいく。このコースもツツジが多く、しかも登山者が少ないので、静かに楽しめるいいコースである。あちこちで写真を撮りながら、臼ヶ岳へと向かっていった。
臼ヶ岳までいくと、目の前に蛭ヶ岳が大きく見えてくる。ミカゲ沢ノ頭を越えて、しばらくすると、蛭ヶ岳の急な登りになる。このあたりから、ところどころでコイワザクラが見られるようになる。(今回、当初の予定では、表尾根でコイワザクラを見ようと思っていたのだが、予定変更して、蛭ヶ岳や鬼ヶ岩付近で見ることにしたのだった。)
標高の高いところのツツジはまだなので、蛭ヶ岳から先は、(コイワザクラ以外は)ほとんど写真に撮るべきものもなく、さっさと進んでいく。不動ノ峰あたりもツツジが咲いている時期がいいのだが、当然まだである。先週も多かったが、今回もけっこう縦走している人たち多かったかな。丹沢山山頂にもけっこう人。休憩せずに、さっさと塔ノ岳へ向かう。塔ノ岳北面のツツジも咲き始めていた。例年、花のつきのいいシロヤシオの木は、今年もよかった。それ以外にも、そこそこ花を付けているようではあるが、登山道近くはあまりなく。
帰りは、先週に続いて、大倉尾根を下る。
走って下っていたら、途中、何を思ったか、後に走ってついてくる人がいたようだ。後で笑い声がするから、おそらくその連れの人だろう。別に競走しようと思ってついてくるわけじゃないだろうし、こういう場合どうするか? 答えは、自然に少しペースを上げる、である。そうすれば無理してまでついてこないだろう。しかし、もしも、それでもついてこられたりしたら本当に困ってしまうだろうな。こちらも無理せず、余裕を持って走っているとはいえ、普通の登山者に簡単についてこられたりしたら、それはそれでショックかもしれない。それはともかく、こんなことがあったせいか、今回も大倉まで1時間はかからなかったようだ。