4月とは思えないような暑い日が続いたせいか、今日はヘルメットを持った人たちが多かった。確かに沢登りをしたくなるような暑さではあったが、この週末は一転して気温が下がるということだから、まだ沢登りには早いかなという今日の陽気だった。気温が下がること自体はいっこうにかまわないのだが、天気予報では午後から雷雨があるかもしれないといっており、大いに気がかりだった。一日晴れなら、西の方に出かけていこうかとも思ったのだが、天気に不安があるので、お手軽に塔ノ岳に登ることにした。
スミレの花咲く書策新道を登っていく。新緑がきれいな季節になった。山が一番生き生きとしていて、好きな季節である。ところどころでミツバツツジが咲いていた。やがて、書策小屋に到着。セドノ沢沿いでも咲いていたが、書策小屋のあたりでもマメザクラが咲いていた。
塔ノ岳に着いたときは、すでにくもっており、ちょっと怪しい雲行きではあった。雨が降りそうなら、当然、大倉のほうに下っていこうとは思っていたが、まだしばらくは保ちそうだったので、久しぶりにユーシン方面へと下っていくことにした。
塔ノ岳の西面、水場の上のバイケイソウは、先々週の檜洞丸と比べるとかなり大きくなってきた。水場から下は、誰も歩いていないかと思ったら、そんなことはなかった。さすがに登山者が多くなってきたので、この静かな登山道を歩く人もそれなりにいるということか。しかし、今日の天気予報を考えると、ちょっと不安だぞ…
尊仏ノ土平に下りるのは1年ぶりである。一年前は堰堤工事をやっていたが、さすがにもう工事は終わっており、堰堤ができていた。そのせいで、河原に降り立ったとき、一瞬歩いていく方向を間違えそうになった。
1年前に玄倉林道をを下っていったときは、ミツバツツジが満開だったが、今回はちょっと時機を逸してしまったか。ところどころで咲いてはいたが、たいしたことはなかった。
尊仏ノ土平から林道となるので、走っていけば、玄倉まで2時間もかからないところだが、道草しながらのんびり行ったので、途中で雨がポツリポツリと落ちてきた。まだ本格的に降り出しそうではなかったので、さほど気にせずに行ったのだが、丹沢湖近くの発電所あたりまで来ると、はっきりと天気は小雨となっていた。それで、急いでバス停へ走っていった。バス停に到着して間もなく、本降りの雨となった。ほとんど濡れずにすんだわけであり、なんだか、待っててくれたようなタイミングだった。やがて激しい雷雨になり、西丹沢行きのバスが来たときなど、土砂降りだった。こんな時間に西丹沢方面に行く人がいるのか? と思うのだが、案外乗っている人がいるから驚きである。新松田行きのバスが来る頃には、雨の降り方も落ち着いてきた。そして、小田急線の電車に乗っている間に雨はやんだのだった。