すっかり春だ。先週は、表尾根などもかなり白くなっていたが、この陽気では1週間もたてばすっかり雪も溶けてしまう。冬と春が同居した先週とはうってかわり、今週はすっかり春の様相を呈していた。小田急の電車からは弘法山公園の桜が満開になっているのがわかった。ポカポカ陽気で、お花見日和だった。
さて、今回も、前回に引き続き、大倉から戸沢へ向かい、書策新道を登っていった。今回は、途中で木ノ又直登ルートに突入して、木ノ又小屋へと向かう。書策新道と違って、このコースは尾根を直登するので、急な登りがあるが、静かでなかなかいいコースである。
木ノ又小屋から先の表尾根は、先週の雪もほとんど溶けて、部分的にちょっと残っている程度だった。そのため、ところどころでまだぬかるんでいたものの、泥でぐちゃぐちゃのいやな季節もそろそろ終わりとなりそうだ。
先週は、丹沢山から蛭ヶ岳方面はかなり白かったが、すっかり雪は溶けてしまい、今はもう日陰にわずかに残っている程度のようだ。塔ノ岳から丹沢山へと向かったが、やはり一部でぬかるんでいるところがあった。このぬかるみも来週には乾いてしまうことだろう。
丹沢山からは、久しぶりに天王寺尾根を下っていくことにした。交通不便なため歩く人の少ない静かなコースである。
天王寺尾根の途中にある崩壊地の上からは大山など東側の眺めがよかった。しかし、この崩壊地の中を通る登山道はちょっと危なっかしい。登山道の両側とも崩れているのである。今はまだ普通に歩いていけるが、崩壊が進めば、通行困難になってしまうだろう。
崩壊地の下で分岐となる。新緑の時期なら堂平へ行って、ブナ林を散策しつつ、丹沢三ツ峰の稜線に上がって、宮ヶ瀬へ向かうというコースも考えられるが、今回は、堂平へは向かわず、まっすぐ天王寺尾根を下っていった。
天王寺尾根を下っていくと、天王寺橋のところで林道に出ることになる。あとは、舗装された道路を走っていくだけだが、渓流沿いの道なので、車道とはいえ、走っていてつまらないコースではない。
時期的にもう少し先かと思っていたが、塩水橋から宮ヶ瀬へと向かう途中で、車道沿いにミツバツツジが開花しているのを見つけた。これから約2か月、丹沢のあちこちでツツジの花を楽しむことができる。一年で最も楽しい時期が間近に迫ってきた。5月下旬のシロヤシオは、一昨年、昨年と今一だったので、今年に期待したい。