マスキ嵐沢(3回目)

日付 :2011/07/10
コース:大滝橋→マスキ嵐沢→権現山→下棚→本棚→西丹沢

 表丹沢も随分とヤマビルが多くなったらしい。
 本来であれば、まずはお馴染みの葛葉川本谷へ行って、存分に楽しみながら体を慣らしていって、その後、他の沢へ行こうと思うところだが、どうも気が進まなかった。
 それで、今回はマスキ嵐沢へ行くことにした。マスキ嵐沢は短いながらも適度な滝が連続し、楽しめる沢である。

 大滝橋から登山道に入る。
 登山道をしばらく登った後、マスキ嵐沢に入る。
 マスキ嵐沢は、始めのうちきれいなナメが続き快適な沢歩きである。いくつか小滝を越えながら歩いていくと、やがてF1が現れる。ここからいよいよ本格的な沢登りである。

マスキ嵐沢F1
F1

 F1は、前回は左の段々を上ってから右に移動して水流沿いに登ったが、今回はその段々を登ろうという気がしない。なんだか体の方が沢登りになじんでいないようである。
 そこで、今回は、最初から水流沿いを登ることにした。最初に思いきり濡れるが、暑い時期だから気にならない。濡れるといっても、腰から下だけだし、あとは問題ない。
 続くF2は、一見して、こんなに小さかったっけ?と思ってしまった。

マスキ嵐沢F2
F2

 倒木がちょっと邪魔しており、倒木の左から登り、途中で倒木をまたいで水流沿いに登る。
 そして、次のF3からF4あたりがこの沢のハイライトか。
 F3は、上段の滝を見上げると、けっこう高さを感じる。2段15mと言われているのだから、当然か。先行グループが登っていたので、しばらく待つことになった。

マスキ嵐沢F3
F3

 下段はまったく問題ないが、上段でまず右手の立木を目指してバンドを登っていこうと思ったら、ぬるぬるしていて滑りやすい。水流沿いはいいが、水の少ないところはぬめっていて、たわしがほしいところである。
 さ〜て、困った。
 ぬめってさえいなければ、簡単に右の立木に行けるのだが、ここで滑って下まで落ちるのだけは避けたいところだ。この時点であれば、引き返して帰るという手も考えられた。しかし、問題となるのは一歩か二歩だ。そこで、問題となるスタンスを落ち葉でちょっとこすってみた。そして、なんとか行けそうだという結論に達して、慎重に登っていった。一、二歩注意すれば、あとは問題ない。右手の立木にたどり着いた。
 右に寄ったら、次はどうするか?
 前回は立木につかまってそのまま右を登っていったようだが、けっこうこれは強引な登り方である。立木をつかんでいけば、落ちる心配はないということで、強引に登ったらしい。
 しかし、ここにはバンドを左の水流に向かっていく。
 水流近くまで行ったところで、一段上に上がって、右に登っていけばいいのだ。
 とはいうものの、水流に寄っていくと、さすがに高度感がある。落ちたらやばいのだ。
 では、今回も立木をつかんで登るか?と思ったが、こちらもけっこうたいへんそうだ。
 さて、どうしよう?
 右手の立木まで行けばひと安心と思っていたが、そうでもなかった。ここまで登ってしまうともう引き返せない。ぬめっているバンドを下ろうとすれば滑って落ちてしまいそうである。
 結局、再び水流に寄っていくことにした。高度感はあるが、難しいわけではない。落ち着いて行動するのだ。
 水流に寄っていったところで、気分を落ち着ける。
 一段上がるために、一歩だけ注意して登るのだ。最初の一歩を注意して、二歩目で一段上に上がってしまえば、ひと安心。そのまま右に登っていって、クリアーした。
 F4は滝の近くまで行って見たら、前回よりも高く感じた。登るラインはわかっているが、こんなだったっけか?と感じた。(6mくらいはあるのだから、当然だったのだけど。)

マスキ嵐沢F4
F4

 すでに登っていくラインはわかっており、スタンスはしっかりしているし、ホールドもあるから、落ち着いて登ればOKのところである。
 しかし、今回はどうも体がなじんでいないようで、滝の下でしばらく休憩。今回は、右手のリッジから巻く方が簡単そうにも見えたが、見た目と実際が同じとは限らない。
 やっぱり今回も滝を直登することにした。登ろうという意志を持っていけば、あっさりと登れるところなのだ。左から取り付いて、右上に登っていく。2/3ぐらい登ったところで水流を渡って、そのまま右に登っていった。多少、水しぶきを受ける程度である。(初めて登ったときは、それよりも下をけっこう水を浴びながら右へ登っていき、後半は水流の右側を登っていったらしい。)
 F5は、適当に右から越えていった。
 その後、水流が涸れて、靴を履き替える。
 F6は、階段状で問題ない。

マスキ嵐沢F6
F6

 続くF7は一見登れそうに思えても、初心者が確保なしに登るところではないので、右から巻いていった。

マスキ嵐沢F7
F7

 涸れ沢をさらに進んでいくと、やがて前方に青空が見えてくる。
 ガレ、ザレを登って、やがて稜線に出た。
 そこから権現山へ登っていったが、大汗をかいた。けっこうきつい。
 権現山の山頂からは丹沢湖が眺められた。

丹沢湖方面の眺め
権現山から丹沢湖方面の眺め

 権現山から西沢へ下っていった。現在は正規の登山道ではなく、作業用径路の扱いだが、畦ヶ丸からのびる稜線沿いがあまり良くないといった程度で、西沢へ下っていく部分はほとんど問題ない。
 西沢に下りると、下棚と本棚を見物に行った。

下棚本棚
下棚(左)・本棚(右)

 その時によって受ける印象も変わるのだが、今回のマスキ嵐沢は、F3の滑りやすさ、高度感、巻くことができないことを考えると、初心者には多少厳しいかもしれないと思った。(難しいというわけではないが。)

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