新茅ノ沢は5年前に遡行して、なかなかいい沢だと思ったが、それ以降すっかりご無沙汰していた。5年前に遡行したときは、写真をあまり撮っていなかったことから、今年は行こうと思っていた。
で、さっそく今年の沢始めとして新茅ノ沢に行くことにしたのだった。
新茅橋の少し手前、林道が右にカーブするところに車が一台止まっていた。ちょうど沢に下りていく明瞭な道がついているところであり、入渓している人がいることがわかる。
新茅橋の下をくぐるとすぐに3mの小滝。その上で沢が左に曲がるとF1(7m)となる。右から巻いていくが、一面落ち葉が積もった斜面であり、けっこう高さもあるので慎重にスタンスを探しながら登っていった。
続いてF2で、その上にはF3も見えている。
右のルンゼを登ると、F2、F3と一緒に巻くこともできるが、途中でF2の落ち口へトラバースする。
F2の上はすぐにF3(5m)だが、左から簡単に登れる。
F3を越えると、続いてF4(4m)。なんだか全然登る意欲もなく、右から巻いていく。
F4上のゴーロを少し行くと、F5の大棚が見えてくる。以前訪れたときはすだれ状に水が落ちていたような記憶があるが、今回はちょっと記憶と違って、大半が左から流れ落ちていた。
F5は左から大高巻きした。一旦、植林帯まで登ってから沢に下りていく。
F5を越えると、小滝やナメが続く。そして、しばらく行くと、F6、F7と続いて現れる。このあたりは簡単に越えられるので、楽しい沢歩きである。
F8はプレートが落ちかかっており、単なる小滝しかなく、Fナンバーをつけるような滝はない。
続いて、F9(7m)は左から簡単に巻く。
F9の先で石積堰堤がいくつか続き、水流は涸れて伏流となる。
しばらく涸れ沢を歩いていくと、やがてまた水が流れ出す。
F10(4m)は傾斜もゆるく、簡単に登る。
さらに登っていくと、二俣になる。左右ともルンゼ状で、水流のある左を登っていく。右のルンゼは涸れていて傾斜も急である。左は段々になって水が流れ落ちている。
Fナンバーは付けられていないが、さらにいくつか滝を登っていくと、やがて水は涸れる。
そして、さらに登っていくと、行く手をさえぎるようなCSの涸滝となる。
CS涸滝は右から巻く。
やがて、両岸が岩壁となって、その間を登っていく。
ルンゼは傾斜を増していき、涸滝もあるが、問題なく登っていく。
やがてルンゼが開けて、右に赤テープが目に付く。右手の尾根に向かえば登山道に出られるが、そのまま沢を詰めていく。5年前に訪れたときは、最後まで沢を詰めて山頂まで登ったが、今回は最後になってきつくなって、右手の尾根に逃げた。赤テープを見つけたところで、尾根に逃げた方が早かったようである。
今回は、久しぶりの沢ということもあってか、予想外にきつく感じられた。時期的にまだあまり濡れたくなかったし、やたらと時間がかかってしまった。
そのため、もはや塔ノ岳へ向かうこともなく、大倉へ下山することにした。烏尾尾根をそのまま下るのが最短ルートだが、三ノ塔に登ってから、三ノ塔尾根を下ることにした。
4月になり、スミレやヤマルリソウなどあちこちで咲いて、花が増えてきた。
お馴染みの場所にヒトリシズカも咲き始めていた。