今年の紅葉は遅れているらしい。そんなニュースをどこかで見たから、丹沢の紅葉はまだかな、なんて思っていたら大間違い。すでにきれいに色づいていた。以前は、丹沢の紅葉は地味だと思っていたが、これまた間違いだった。正しい時に正しい場所へ行けば、きれいな紅葉を楽しむことができるのだ。正しい時と場所を言い当てられれば大したものだが、無論、私にできるわけがない。でも今回は、たまたまだけど当たったよ。
今年の秋は、どうも晴天に恵まれない。9月と10月に南アルプスへ行こうと計画していたのに、結局、行き損なってしまった。今回がラストチャンスだったのだが、土曜日は雨の予報であっさり断念。
それじゃ、今回はどういうコースにするか? ちょっと迷った。たまには歩いたことのないコースにしようかと思って、いろいろ考えたが、最終的には、やっぱりお馴染みのコースとなった。一般的には一番お勧めしたいコースだからいいでしょう?
西丹沢行きのバスは、日曜日は本数が多いから助かる。特に早起きする必要もなく、谷峨駅を9時35分発のバスに乗っていった。けっこう登山者多いかと思ったら、バスはガラガラ。くもっていたせいかもしれないが、やっぱり西丹沢は登山者少ないな〜。
西丹沢自然教室で掲示板を見たら、蛭ヶ岳〜檜洞丸の紅葉が素晴らしいといったことが書かれていた。それじゃ、今回はその紅葉を楽しみに登ることにしよう。
ツツジコースを登っていくが、やっぱり今日は登山者チラホラ見かける程度。
ゴーラ沢出合からの登りでは、あちこちでキッコウハグマが咲いていた。
くもっているので展望園地にはよらずに登っていく。石棚分岐の手前、シロヤシオの大木のあたりで、小屋番さんたちに会った。12時前だけど、小屋のほうはもう店じまいのようだ。
登山者少ないとはいえ、山頂には何組かのグループが休憩していた。
日が短い時期であり、登りのペースも決して速くはなかったので、サンドイッチを一つ食べると、さっさと出発。
檜洞丸からしばらく下っていくと、紅葉が目につき始める。自然教室の情報は正しく、ツツジコースよりもきれいで、本当に素晴らしかった。丹沢の紅葉は地味だという考えが大間違いだと思い知らされた。
臼ヶ岳へ向かう途中、シラヒゲソウを見つけた。ほとんど散ってしまっていたが、一輪だけまだ咲いていたのだった。
臼ヶ岳まで行って、ちょっと休憩。パンを一つ食べる。
臼ヶ岳から先もしばらくは紅葉を楽しめた。
やがて、蛭ヶ岳への急登。登り切った蛭ヶ岳の山頂は他に登山者の姿もなく、静かだった。蛭ヶ岳山荘の犬に吠えられただけだった。(以前いた犬は人懐っこくて餌をねだられたりしたが、今いる犬はやたらと吠える。)
蛭ヶ岳は素通りして、鬼ヶ岩、棚沢ノ頭、不動ノ峰と先を急いでいく。
不動ノ峰から休憩所へ下っていく途中で、前方から「オッ!」という声がした。尊仏山荘の大野さんだった。紅葉の写真を撮りにいくのだろうか? だったら、今回はきれいな紅葉が撮れそうだね。
不動ノ峰の老朽化した休憩所も工事するみたいである。
蛭ヶ岳から丹沢山までは大半が笹原だから、たんたんと先へ進む。(日が短いから、のんびりもしていられない。)
丹沢山〜塔ノ岳では、そこそこ紅葉を楽しめた。
5時には日が沈んでしまうから、4時までには塔ノ岳に着いていたい。で、なんとか4時前には塔ノ岳に着いていた。さすがに山頂は閑散としていて、1人しかいなかった。尊仏山荘の中を覗くと、花立さんが新聞読んでいた。時間に余裕があったので、中に入って、ビールを飲んだ。といっても、あまりのんびりしている余裕はないから、ビール飲むとさっさと下山。
大倉尾根を下っていくと、途中からポツポツ他の登山者に会った。
午後5時前には大倉に下山。ヘッドランプをつける必要のない時間に下りたが、もう日は沈んでいた。
(一般的には、午後3時までには下山開始しないと、途中で日が沈んでしまいます。これからさらに日が短くなるので、2時半までには下山開始かな。)