今年の梅雨は雨が少ない。
週末、晴れて山へ行けるのはうれしいのだが、今頃から真夏日になってしまうというのもありがたくない。ともかく、今回は、晴れて暑くなりそうだったので、沢へ行くことにした。毎年、最初はこの沢へということで、葛葉川本谷へ行った。
秦野駅から菩提経由、渋沢駅行きのバスは、本数は多いが空いている。蓑毛やヤビツ峠行きと違って、このバスに乗る登山者はほとんどいない。しかし、この路線もフリーパスが使えるので、今回もまたフリーパスを使うことにする。
菩提から葛葉ノ泉まで走っていく。戸川林道や西山林道に比べれば距離も短いが、暑いときはそれでも楽ではない。葛葉ノ泉で顔を洗って、湧き水を飲む。そうこうしていると、自動車で他のグループがやってきたので、さっさと先に沢に入ることにする。
毎年書いているような気がするが、葛葉川本谷は初心者向きの沢で、小滝が連続しており、難しい滝には巻道もあるから、誰でも楽しめるいい沢である。毎年2〜3回登っているから、もうすっかりお馴染みの沢になってしまった。
人気のある沢だから、他にも遡行している人たちはけっこういて、板立ノ滝までに3つほどのグループに会った。
適当に写真を撮りながら遡行していったのだが、今回はやたらとシャッター速度が遅くなるので、ISO100〜400の間でその都度変えながら、なんとか撮影していく。フィルターをつけているせいもあるが、シャッター速度1/8秒ならまだしも1/6秒とか1/4秒なんてことになると、ちょっとつらい。手ブレ補正+ひも状一脚でもうまく撮れたり失敗したりである。
板立ノ滝を過ぎると、もう後は誰にも会わなかった。
曲り滝を登って、表丹沢林道をくぐると後半戦。
下の写真の小滝の上で、湧き水を飲む。夏でも冷たい水が岩の間から湧き出ているところであり、今日のように暑い日はたっぷりと飲んでしまう。
今年は空梅雨で沢の水も少なめ。チョックストンを持った滝も、以前撮った写真と比べて見たら、随分と水量は少なかった。
遡行終了地点で昼食。
その後、三ノ塔へ登っていったのだが、けっこう暑くて、汗びっしょり。
三ノ塔からの表尾根も風が吹けば、涼しいのだが、なかなか涼しくならない。それでも、行者岳のキレットだけは風があって涼しい。
今の時期、稜線上で見られる花と言えば、ニシキウツギとヤマボウシといったところか。塔ノ岳直下の大倉尾根では、いまだヤマツツジが見られたが、さすがにもう終わりである。バイケイソウは来週あたりは花が咲きそうである。
例によって、表尾根を塔ノ岳まで登ると、その後は鍋割山稜へと向かっていった。
表尾根も鍋割山稜もエゾハルゼミの大合唱だった。
またまた例によって、鍋割山荘でかき氷。今日はアサギマダラが飛んでいたとか。アサギマダラは南の暖かい地方からやってくる大型の美しい蝶で、丹沢に限らず、各地の山で見ることができる。私も何度か写真に撮ってはいるのだが、どうもいまいちな写真ばかりである。今年こそ、きれいに写真に撮りたいと思っているのだが、はたしてチャンスはいつ巡ってくることか?