厳冬期の早戸大滝

日付 :2004/01/31
コース:宮ヶ瀬→伝道→早戸大滝→丹沢山→塔ノ岳→大倉

 ここ数日、暖かな日が続いているが、それでも今が一年で最も寒い時期である。この時期に是非、早戸大滝を訪れたいと思っていたので、今回は早戸大滝へ行くことにした。
 前回はけっこう雪があったが、今日は大山を見ても上の方に雪が残っている程度であり、かなり解けてしまったかと思われたが……

 宮ヶ瀬から早戸川橋へ向かう道は、一般車通行止めのため、日陰には雪が残っていた。雪といっても、半分は氷なので、滑らないように注意して進んでいく。早戸川橋から丹沢観光センターへは車両も通るため、雪もなく、問題なく走っていった。丹沢観光センターの先、ゲートの手前からは林道に雪が残っていた。
 伝道からは、普通の登山道になり、雪のついた道をたどっていく。やがて、河原に下りて、川沿いに遡っていく。雷平のあたりで、10〜20cmの積雪があった。早戸大滝を見に行く人は、案外いるようで、伝道から早戸大滝まで行く間に4人の人と出会った。それなりに歩く人はいるようで、雪道にはしっかりと踏み跡がついていた。
 昨年秋に訪れたときは、雷滝も見に行ったが、今回は登山靴だったし、雪があるため、ペースが遅かったので、雷滝はパスして、直接、早戸大滝へ向かった。しばらくして、二俣に気づき、大滝沢へ入っていくと、なにやら透明なカーテンのようなものが見えた。「何だろう?」とは思ったが、この時点では何だかわからなかった。(早戸大滝の手前左岸にいっぱい氷柱がついていたのだった。)
 やがて、大滝沢の左手の急な小尾根をよじ登っていくところで、早戸大滝が見えた。

早戸大滝
早戸大滝

 滝壺付近から見上げる早戸大滝は、巨大な氷柱がぶら下がっていて、迫力がある。大滝の上部は氷で覆われていて水流は見えなかった。

早戸大滝 大滝上部
早戸大滝(滝壺付近から)(左)・大滝上部(右)

 今の時期でも早戸大滝へ訪れる人はそれなりにいるようだが、早戸大滝から丹沢山へ向かう人は、やっぱり少ないようだ。踏み跡は残っているが、少なくとも昨日、今日は他に誰も通っていないようだった。踏み跡はあっても、その上からまたうっすらと雪が積もっていた。
 早戸大滝からの登りは、最初しばらくはトラロープがついている急な登りである。雪のない時期なら、どうってことないが、今回は雪があるから、滑らないように注意しながら登っていかなければならない。しばらく登って、傾斜がなだらかになると、楽に登っていけるが、一旦ちょっと下って、三ツ峰の稜線へ向かって登っていくところは、またちょっと急な登りになり、無雪期のように簡単には登れなかった。多くの登山者が歩く一般コースなら、雪も踏み固められて歩きやすいが、今回のルートはほとんど歩く人もいないから、急登の部分は、はっきりとペースが落ちる。途中で拾った木の枝をストックにして登っていったが、ストックは2本あったほうが登りやすかったようだ。4本爪の軽アイゼンをつけていったが、これはあってもなくても同じだったかな。

 早戸大滝〜丹沢山のルートは一般ルートではないため、一般的にはお勧めできません。北面のため雪も多く、登山者が少ないため、踏み固められておらず、一般ルートを歩くよりも数倍たいへんです。

不動ノ峰〜蛭ヶ岳方面の眺め
不動ノ峰〜蛭ヶ岳方面の眺め

 三ツ峰の稜線に登るまでがたいへんだったが、丹沢三ツ峰の稜線にたってしまえば、あとは楽なものである。丹沢山〜丹沢三ツ峰の登山道は、20〜30cmの積雪があり、トレースに沿って登っていっても、膝下まですっぽりはまってしまうようなところもあった。天王寺尾根への分岐まで登ると、しっかりと踏まれた道になって、まったく歩きやすい道になったので、三ツ峰へ向かう人よりも、天王寺尾根方面へ下ってしまう人のほうが多いのかもしれない。
 早戸大滝から丹沢三ツ峰の稜線に出るのに手間取り、丹沢山到着が3時過ぎとかなり遅くなってしまったので、先を急いだ。
 丹沢山から塔ノ岳への登山道は、ぐっと雪が少なくなる。前回よりも雪は少なくなって、場所によっては、すでに解けて、田んぼ状態になっていた。前回は楽しく歩けたコースだが、今回は、もうたいして楽しめるほど雪はなかった。丹沢三ツ峰方面とは大違いである。
 塔ノ岳到着が4時頃とかなり遅かったので、山頂には誰もいなかった。小屋の中にいる人たちは泊まりの人たちだろうから、さすがにみんな下りてしまった後である。まあ、前回も鍋割山を出発したのは午後4時であり、暗くなる前には下山できると思ったから焦ることもなかった。

 5時過ぎには日没となるので、一般的には3時頃には下山開始した方がいいです。

 大倉尾根も雪が残っているのは、花立までであり、雪の量も少なかった。途中の平坦地では、毎度のことだが、やっぱり田んぼ状になっていた。

丹沢・駆け巡り > 丹沢ランニング・レポート > 2004年版 > 2004/01/31(厳冬期の早戸大滝)