秋になると三国山稜へ向かうのがひとつのパターンになっているが、今年もやっぱり行ってみることにした。表丹沢などでは見られない花を見るためである。
例によって、籠坂峠からスタート。
三国山稜で花が見られる場所と言えば限られてしまう。アザミ平である。アザミ平で見られる花を期待しながら歩いていったのだが・・・
さあ、花の写真を撮ろうと用意したのだが、今回はなぜか花がない。
年によって、訪れる時期は多少前後しており、9月初旬に行くこともあれば、10月になってから行くこともある。今回はちょっと早めの時期だが、今年は全般的に花が早く咲いていたから、たぶん大丈夫だろうと思って行ったのだが・・・
アザミ平にアザミなく、マツムシソウ平にマツムシソウなし、というのは随分前からそうだったようで、わかっていることである。確かにあの辺は植生回復中ということで、ロープが張られている。フジアザミやマツムシソウはなくとも、アザミ平では、これまでカワラナデシコ、ウメバチソウ、オオナンバンギセル、ツルニンジンほかいろいろな花を見てきた。だから、まさか今回、これらの花をまったく見られないとは夢にも思わなかったのだった。ガッカリというよりも、いったいどうしてしまったのだろう? と心配になる。
コフウロはあちこちで咲いていたが、それ以外はさっぱり・・・だった。
三国山から北へ向かう。一旦、三国峠まで下って、鉄砲木ノ頭へ登り返す。
ここで、ようやくカワラナデシコを見つけた。
テンニンソウも咲いていたので、とりあえず写真に撮る。そういえば、以前はアザミ平のほうにもいっぱいあったと思ったが・・・
鉄砲木ノ頭に着くと、山頂を一回り歩いてみた。
アシタカマツムシソウは数ヶ所で咲いていたので、こちらはひと安心。
カワラナデシコも咲いていたし、なぜかここでは色のないフジアザミももちろん咲いていた。
鉄砲木ノ頭で昼食を取った後、さらに北へと向かう。
切通峠へ下って、高指山へ登り返すが、やっぱりあまり花がないな・・・
と思っていたら、高指山の山頂に着くと、キアゲハが飛んできてアザミの密を吸っていた。山でなくても見られる蝶ではあるが、間近で写真を撮れるのはうれしいことである。
高指山からススキが一面生い茂った斜面を下って平野へ向かう。
途中、フシグロセンノウが咲いていた。けっこうお久しぶりの花である。
さらに下っていくと、キオンが咲いていた。
平野まで行くと、ちょうどタイミングよく富士山駅行きのバスがやってきたので、旭日丘まで乗っていき、旭日丘で御殿場行きのバスに乗り換えた。