稜線上の紅葉はすでに終わり、今は麓へ下りて来つつある。今の時期に歩くなら沢沿いのコースがいいだろう。というわけで、久しぶりに書策新道を歩くことにした。
書策新道は昨年の震災の後に歩いて、あちこちで崩れていてショックを受けたが、その後も荒廃しつつあるらしい。好きなルートだったので、残念なことである。
書策新道は荒廃しつつあるものの、今もこのルートを歩いて、整備している人がいるようである。しかし、安全が確保できるほど整備することはできないようである。
尾根道ではなく斜面をトラバースしていくルートであるため、どうしてもあちこちで崩落が発生している。しかし、本谷F5付近の崩落箇所を除けば、さほど問題はない。本谷F5付近の崩落場所だけは以前よりもさらに悪くなった。ロープが設置されているとはいえ、足場は悪く、一般にはとても勧められない。
セドノ沢沿いに歩くところでは、従来の水辺を歩くルートはシビアになったので、右岸側に道が付けられていた。
書策新道全般において、間違ったルートに入らないように黄色のテープがはられていた。もちろん、源次郎沢出合や書策小屋跡にも安易に進入しないようにテープがはられていた。
今回、書策新道で会ったのは下ってきた人一人だけだった。
結論として、書策新道は初めての人が安易に進入してはいけないルートだと言える。
表尾根に出ると、登山者多数。
塔ノ岳でしばし休憩。
塔ノ岳から尊仏ノ土平へのルートは以前は毎年歩いていたと思うが、最近はずっとご無沙汰していた。今回はユーシン渓谷の紅葉が見頃だろうと思い、久しぶりに尊仏ノ土平へ下っていくことにした。
このルートは歩く人も少なく静かである。久しぶりに歩いたが、特に荒れたところもなかった。
尊仏ノ土平でも、これから塔ノ岳へ登っていこうとする人に会った。(日帰りだとしたら、ちょっと時間が遅かったようだが・・・)
尊仏ノ土平からは林道となるが、ユーシンまでは落石が多いだけでなく、林道そのものが崩落しているところもあって、今後、工事車両が入ることになったとしても、落石処理だけでなく林道の改修工事を行わなければ車両が入ることはできない状態だった。もちろん、歩く分には通行可能である。
それはさておき、ユーシン渓谷は紅葉が見頃となっていたので、紅葉を楽しみながら林道を下っていった。同角沢出合では河原に下りて写真を撮った。
写真を撮っていると、いつの間にやら他にも下りてきた人がいて写真を撮っていた。
ユーシン渓谷は紅葉がきれいなことで知られているので、今回は林道を歩いている人も多かった。玄倉林道に迷惑駐車している車もあったようで、パトカーが林道に車を止めないように放送しながらユーシンへ向かって行くのとすれ違った。
玄倉林道を歩く際はヘッドランプが必要だが、今回、いざ使おうと思ったら、ランプがつかなった。電池が消耗してしまったかと思ったが、実はどこか接触が悪かったようで、家に帰ってからなんとかまた点灯するようになった。しかし、今回、新青崩隧道では点灯しなかったので、ちょうど前を歩いていた人のあとについて歩いて、なんとかトンネルを通過することができた。紅葉の時期で歩く人が多かったので助かった。
玄倉のバス停に着いたら驚いた。バス停には大勢の人がバスを待っていたのだった。最初に来た増発のバスは大型ではなかったためたいして乗れなかった。次に来た定刻のバスは大型だったので、全員乗れたが、当然座ることはできず、谷峨駅まで立っていった。