11月初旬、丹沢の稜線上の紅葉が見頃になる。
鍋割山稜の木々が色づいて気持ちよく歩けるのもこの頃だし、姫次のカラマツ林が黄金色に輝くのもこの時期だ。そして、檜洞丸〜蛭ヶ岳間の紅葉が楽しめるのも・・・
今回はこの紅葉を目当てに久しぶりに主稜を縦走することにした。言うまでもなく、丹沢の主要なピークを一気に回ってしまう、日帰り可能なルートとしてはほぼベストなルートである。
先月の主脈縦走はかなりへろへろな内容だったので、今回はちょっと気合いを入れて真剣に取り組むことにした。
朝は快晴で、山頂付近が冠雪した富士山がきれいに見えたが、バスが玄倉のあたりを走る頃にはすでに雲がかかってしまっていた。
西丹沢自然教室で登山届を提出して出発する際、8時間半ぐらいかと聞かれたが、それだと大倉下山は午後6時になって遅すぎる。塔ノ岳で日没を迎えてしまう計算である。そこで、「もう少し短く(早く)」と答えて出発。
ツツジ新道入口から登山道に入って、ひと登りすると、平坦になるので、さっさと進んで、ゴーラ沢出合へ向かう。ゴーラ沢出合では足を濡らさずに沢を渡るために、いつもより上流側に回り込んでから沢を渡る。
ゴーラ沢出合からはちょっと急登になるが、無理せず登っていく。展望園地によっていったが、やはり富士山は雲の隠されたままだった。
きれいに色づいた紅葉が目につきだすと、カメラ片手に登っていく。
檜洞丸の山頂へ着くと、さっさと青ヶ岳山荘へ向かった。
これも今回の目的の一つである。10月23日から11月11日まで小屋入りしているということだったので、今度こそ空振りの心配はなかったのだ。
シロヤシオの時期は多くの登山者で賑わうが、その反面、登山道沿いの木々は根が浮き出し、あまりにも痛ましい状況にある。そこで、ボランティアを立ち上げて山を守ろうとしているのが青ヶ岳山荘である。ちなみに、今日は神奈川県がボランティアを募って植樹を行っていた。
ツツジの花を楽しむだけでなく、痛ましい現状にも目を向けてほしいと思う。
青ヶ岳山荘のホームページからも現状を知ることができるので、是非見てほしい。
青ヶ岳山荘でしばらく休憩した後、蛭ヶ岳へと向かう。
ひと下りすると、赤や黄色に色づいた木々を楽しみながら金山谷乗越へと向かっていく。
金山谷乗越付近から北側を見下ろすと、鮮やかに紅葉した木々が目に入る。
臼ヶ岳は晴れていれば蛭ヶ岳の眺めが良いところだが、残念ながらすっかりくもってしまった。
ミカゲ沢ノ頭を越え、鞍部からロープやクサリのついた急斜面を登っていくと、やがて蛭ヶ岳に到着である。ここでちょっと休憩。くもっていて、いまいちだった。
ここまで来ると、かなりホッとするが、まだまだ先は長く、日の短い時期だけに先を急ぐ。
蛭ヶ岳からは開けた笹原の道を行くので、くもってしまうと、半袖のTシャツ一枚では腕が寒かった。(歩き続けているので、体は寒くなかった。)
晴れていれば、展望を楽しめるところだが、くもってしまうと、笹原ばかりで紅葉もないので、おもしろみがない。こういうときは樹林帯の方が楽しいものである。
蛭ヶ岳のあたりが一番雲が多かったようで、しばらく行くと、空も明るくなった。
丹沢山では休憩せずに素通りして、塔ノ岳へ向かった。
午後3時40分過ぎ、塔ノ岳に到着。檜洞丸で30分以上休憩したことを考えれば、いい時間に着いたと言えよう。
約1時間後には日没を迎えるので、一般的にはこれより1時間ぐらい前に下山開始するべきところだと思うが、この時間でも塔ノ岳の山頂で休憩している人がけっこういた。小屋の中にいた人たちは泊まりとして、外にいた人たちは日帰りだったのではないか?
大倉尾根を下っていくと、チラホラと登山者を見かけた。
花立山荘の前にいた人たちはヘルメットを持っていたので、勘七ノ沢を遡行してきたのだろうか。
今回は日没までに大倉尾根を半分以上下れればいいと思っていたが、予定どおりに下っていき、ヘッドランプを点灯しなくてもなんとか歩ける程度の暗さの時点で大倉に下山することができた。
どうやら、まだ西丹沢から大倉まで日帰りで縦走できるとわかり、ホッとした。
来年以降もこのコースを歩き続けたいものである。