すっかり暖かくなった。
もう春である。
標高の高いところにはまだ雪が残っているとはいうものの、雪を楽しめるほどではないだろう。表丹沢の場合、楽しむどころか、泥んこぐちゃぐちゃで楽しむどころではないという場合もある。
低いところではすでに花も咲き始めているので、今頃の時期は低い山をうろうろしていることが多いが、今回もそのパターンである。
鶴巻温泉駅からスタート。
弘法山ハイキングコースへ向かう。ハイキングコースには、すでにスミレなどの花が咲き始めていた。
吾妻山から善波峠へと適度のアップダウンのある道を歩いて行く。散策するのによいところである。山歩きというよりは散策である。実際、散策している人にチラホラ会った。
善波峠から念仏山を越えて高取山へ向かっていく。今日の目的地は大山なので、まだまだ先は長い。写真を撮る以外は休憩なしで大山へ向かう。
天気予報では今日から大荒れと言っていたが、確かに風が強そうだった。
蓑毛越を越えるといよいよ大山への登りとなる。
下社からの登山道と合流すると、傾斜もきつくなる。
鶴巻温泉から大山という長いコースも以前は2時間半以内で登ったこともあったが、最近はすっかり体力も落ちてしまったのか、まったく比較にならないペースだった。
最後はなんとか後ろから来る人に抜かれずに済んだという程度で、けっこう情けない。
山頂は風が強かったので、風を避けて北東側のベンチで休憩。
後半戦は大山三峰山へ向かう。
まずは唐沢峠へ下って、マイナールートを三峰山へ向かう。ルートが右に折れるところには間違えて直進しないようロープが張ってあるので、迷う心配もない。
三峰山の稜線はやせているので、今日のような強風下にあっては風にあおられてバランスを崩さないようには注意した。稜線に雪はないが、谷間には雪渓状に雪が残っていた。
三峰山から煤ヶ谷に下山することにしたのだが、北峰を越えしばらくしたところで、マイナールートに突入。(実は初めてのルート。)普通、こういうルートはまず登りで歩いてみるべきところだが、今回はあえて下りで使うことにした。
下り始めは明瞭だが、明瞭な道がずっと続くわけではなかった。しばらくはトラバースが続く。悪い場所も何箇所かあり、ロープが設置されていた。ロープのおかげで安心して歩けた。ルートを間違っていないということもわかるというものだ。
やがて、トラバースも終わり、明瞭な尾根を下っていく。
鞍部まで下ると、前方にP415mが見え、地図上の位置確認ができた。
ここまで来て、登り返すというのはうれしいことではない。鞍部から右手に下っていく踏み跡があるが、沢に下りていってそのあとどうなるかわからないので、ここは直進した。
登り返したP415mのあたりはのんびりしたくなるような気持ちの良いところだった。
さらに直進して尾根を下っていくと、谷太郎川の水音が聞こえてきた。最後はちょっと急な斜面になったが、それなりに踏み跡もあって、鳥屋待沢にかかる橋の少し北側に降り立った。
あとは谷太郎林道を煤ヶ谷まで歩いて行った。
春になって、低いところから花が咲き始め、また花探しが始まる・・・