大滝橋から東海自然歩道を一軒屋避難小屋まで登っていく。
途中にある大滝の滝壺には釣り人が一人。滝壺にはかなりの砂がたまり、滝のすぐ近くまでかなり浅くなっているのがわかる。
今年はシカの管理捕獲をけっこうやっていることは知っていたが、今日、このあたりでやっていることまでは知らなかった。登山道に鉄砲撃ちの人がおり、犬の鳴き声が聞こえた。そして、間近で発砲音を聞き、シカが倒れているのを見ることになった。
鉄砲撃ちが入っている日に、登山道をはずれて沢を歩くのは危なっかしい感じがしたが、一軒屋避難小屋より下の方で行っていたようで、あまり影響はなかったようだ。
一軒屋避難小屋から鬼石沢右岸の踏み跡をたどり、堰堤を越えたところで、沢に入る。
少し歩いていくと、ここでまた鉄砲撃ちの人が一人いたが、それだけであとは犬の鳴き声も銃声も聞くことはなかった。
そして、鬼石沢に入って最初の滝が現れる。F2(10m)である。この沢のF1は雨棚だが、当然、登れないから、雨棚の上、一軒屋避難小屋から入渓するわけである。
F2は右の斜面から登って、上部で水流に近づいて落ち口付近にでた。
F2の上はナメになっており、その先にすぐF3(20m)が現れる。(20mもあるようには見えないが・・・)
巻道は右から入ってくる枝沢を進み、左手の斜面の登れそうなところを探すと、それなりに歩かれているようで、踏み跡が見つかる。木の根や立木をたよりに急斜面を登っていくが、けっこう利用されているようで、あちこち木の根が露出している。沢に下りる際は、一応ロープを出して、確実に下っていった。
しばらくすると、10mの石積堰堤が現れ、左から越える。
堰堤を越えて、しばらく歩いていくと、次第に水が涸れてくる。「丹沢の谷110ルート」の遡行図にあるF4(7m)が現れる前に水が涸れてしまい、間違えたかと思った。迷うようなところはなかったはずなのだが。
伏流になって一旦水が涸れるが、さらに遡行していくと、まもなくまた水流が現れた。
そして、F4登場。
巻道は右のチムニーからということだが、この滝は階段状の岩で登りやすいから直登したほうが簡単なようである。どう見ても7mもなさそうで、高度感もなくあっさりと登れた。
続いて、チョックストンのF5登場。
大きな岩が重なっているところである。左の小さな岩と右の大きな岩の間からチョロチョロ水が落ちており、流木が立てかけられているが、濡れた木は滑りやすそうだから、右に回る。右の岩の重なったすき間から登れるようになっているが、さらにその右に回れば、より簡単に越えられる。
小滝を越えていくと、大きな岩がのった堰堤が現れ、左から越える。
奥の二俣は右俣のほうが圧倒的に水量が多く迷うこともない。
5mの傾斜の強いナメ滝と傾斜の弱い10m滝、堰堤と越えていくとチョックストンが現れる。ガイドブックには即席のハシゴが作られているとあるが、今はもうなく、流木が立てかけられていた。で、流木に足をかけて、乗り越える。
そして、三俣になり、左の本流を登っていく。チョックストン滝を左から巻いていくと、もう終わりは近い。
源頭部にありがちな急なガレもヤブコギもなく、あっさりと登山道に飛び出した。登山道を右に進んでひと登りすれば畦ヶ丸避難小屋で、さらにもう一歩きで畦ヶ丸の山頂である。
畦ヶ丸で簡単に昼食を取り、下山は、大滝峠上経由で大滝橋に下ることにした。ただし、途中で地獄棚に寄っていくため、登山道をはずれることにする。
一軒屋避難小屋の先でまたまた鉄砲撃ちの人たちにあった。沢にはシカが倒れていた。それを横目に見ながら少し下ったところで登山道を離れ、急斜面を下っていった。
沢に下り立ったところのすぐ上流側に地獄棚がかかっている。
靴を履き替えて沢に入り、地獄棚を見物した後、雨棚方面に遡っていく。
すると、雨棚の前に立ちはだかる滝が現れる。4mと思っていたが、久しぶりに訪れてみれば、5mぐらいありそう。この滝は、かつて1度登ったことがあるが、今回はとてもじゃないが登る気になれなかった。以前来たときは、下りはともかく登るのはむずかしくないと思ったのだが、今回は登りもそれほど簡単には思えない。以前来たときは水量が少なかったのかもしれない。登れたとしても、怖くて下れなくなりそうである。今となっては、以前、この滝を登ったのが嘘のようである。前回はよほど怖いもの知らずだったのだろうか?
それで、この滝の写真だけ撮って、引き返すことにした。
大滝沢に沿って歩いていって、1つ目の堰堤を左から下り、2つ目の堰堤の手前で左岸に上がって東海自然歩道に出た。
登山道から林道に出ると、鉄砲撃ちの人たちが集まっており、今日は7頭仕留めたとか話していた。