近年、表丹沢でもヤマビルが増えてきた。
二俣あたりもよく出るらしいし、ミズヒ大滝も最近は随分とご無沙汰していた。
しかし、今の時期ならまだ大丈夫だろうというわけで、久しぶりにミズヒ大滝を見に行き、そのままミズヒ沢を遡行することにした。
今朝は新聞がビニールに包まれていたので、朝方雨だったのか?
西山林道も今日はぬかるんでおり、沢の水も多いようだった。
西山林道終点からミズヒ沢左岸の径路をミズヒ大滝まで歩いていく。ミズヒ大滝も今日は水量豊富で豪快に水を落としていた。以前来たときは靴を濡らすことなく、滝壺まで登れたはずだが、今回は水が多くて無理だった。それで、さっさと右から高巻きにかかる。
高巻きの途中で横から大滝を見下ろした。
大高巻きの後、どこから沢に下りるのだろうと思っていたら、木の幹に赤テープがついているのを見つけて、それに従っていく。沢からはどんどん離れていくようでちょっと心配したが、無事に下りていくことができた。しかし、どうやらF2も一緒に巻いてしまったらしい。それで、少し沢を下っていってみたが、F2を下降するわけにもいかないので、少し様子を探ってみただけで引き返し、登っていくことにした。
ハナネコノメというと高尾山のほうでよく見られるので知られているが、ネットで調べてみたら、丹沢にもあるらしい。だから、今頃の時期、沢沿いを歩く際は注意して見てみようと思っていた。
そして、今回、あっさり見つかった。高尾のようにいっぱい群生しているわけではなかったが、ちらほらと咲いていた。案外あるものである。
しばらく行くと、4m滝が行く手をさえぎる。左からは枝沢が滝をかけている。
滝の右側に歩かれた跡があったので、案外あっさりと巻いていけた。
さらに遡行していくと、小滝が現れる。普通の靴で、足を濡らすこともなく、簡単に登れる小滝である。このあたりから快適な沢歩きを楽しめる。
今回、渓流タビを用意していたが、濡れずに済むなら、普段の靴を履いたまま登ってしまおうかと思っていた。しかし、さすがにそうもいかなくなって、渓流タビに履き替えた。最初から素直にそうしていればよかったのだ。
しばらくすると、右から3段20mの滝を落とす枝沢が入り、本流を進むと、F3(2段12mCS滝)が現れる。水量が少ないときは涸滝になるらしいが、今回は水流があり、滝に取り付くには思いっきり水の中に入らなければならないから、当然、巻きである。
次はF4(2段12m)で、これも右から巻いていった。
F4の上で水が涸れ、靴を履き替えた。
F4の上はすぐに二俣で右が本流のようだが、左の沢に入る。
急なガレ場を登っていき、途中で右の尾根に取り付いた。しかし、尾根に取り付いても、木につかまりながらの急な登りで、けっこう苦労した。やがて、芝生が現れ、そのまま登っていくと、鍋割山の山頂にたどり着いた。
ミズヒ沢は遡行者も少なそうだが、それでも各滝を巻いていった跡ははっきり残っており、それなりに登られているようである。しかし、巻道は木の幹や根をつかみながらの急登だったり、ザレていたりで、けっこう厳しかった。二俣から山頂まで登るのもきつかった。
鍋割山荘でハナネコノメのことを話したら、草野さんは見たことがないということだった。
私も丹沢で見たのは初めてだったが、やはり丹沢の一般ルートではあまり見られない花ということだろうか。
今回は、鍋割山に登るのにちょっと時間がかかったこともあり、塔ノ岳へは行かず、小丸の先で、訓練所尾根を下っていった。